chatGPTでアンケートの質問を作る際に、参考にしたいプロンプト作成方法と回答結果例

chatGPTでアンケートの質問を作る際に、参考にしたいプロンプト作成方法と回答結果例

chatGPTをはじめとする生成AIが大きな話題を集めています。ビジネス分野ではその活用方法が話題の中心であり、ビジネスに取り入れることのできる方法がさまざまな分野で模索されています。

マーケティングの分野でも同様に、チャットボットによる自動応答やコンテンツのクリエイティブ作成、企画アイディアのための情報収集など活用の可能性は多岐にわたり、生成AIの活用場面は今後もさらに拡大していくと考えられます。

アンケートの設計段階で調査課題を質問項目にブレイクダウンしていくことは、選択肢の設定も含めて労力を要する作業です。この作業にchatGPTを使えるかどうかを試してみました。

chatGPTによるアンケートの質問項目の作成

生成AIは活用の模索があらゆる分野で試みられており、文書の作成・要約、翻訳、アイディアの提案、情報の収集、計算、分析などさまざま用途への応用が試みられています。

アンケートの質問作成もこれらの複数の要素が含まれる課題であり、目的とするアンケート調査の質問として適切な質問項目、文章、選択肢を出力できるかどうかは、プロンプト作成の巧拙に依存するといえます。

質問項目と選択肢の作成

アンケート調査の質問項目が作成できるかどうかを確認してみます。「顧客満足度調査」と「受容性調査」というキーワードをもとに、アンケートの質問項目を作成した場合の回答です。

顧客満足度調査

まず、「顧客満足度調査についてのアンケート」という条件だけで質問項目を作成してみます。

プロンプト
顧客満足度調査を行う場合のアンケートの質問項目を挙げてください。
回答
顧客満足度調査のためのアンケート質問項目の例をいくつか挙げます。以下の質問は、一般的なテンプレートとして使うことができますが、特定の業界やビジネスに応じて調整する必要があります。

1.製品やサービスの品質についてどの程度満足していますか?
2.弊社の製品やサービスを使用していかがでしたか?
3.弊社のスタッフの対応についてどのように感じましたか?
4.弊社の価格設定についてどの程度満足していますか?
5.弊社の製品やサービスの提供速度についてどのように感じましたか?
6.問題が発生した場合、適切な対応が行われましたか?
7.弊社の製品やサービスの改善点はありますか?
8.弊社の製品やサービスを他の人におすすめしますか?
9.弊社に対して今後の要望や提案はありますか?
10.顧客サポートの満足度についてどのように感じましたか?

これらの質問は、顧客の意見やフィードバックを収集するための基本的なポイントをカバーしています。ただし、特定の業界やビジネスに関する詳細な情報を得るためには、より具体的な質問を追加する必要があるかもしれません。

与えたプロンプトが、「顧客満足度調査のアンケートの質問」という条件のみであり、chatGPTから返された回答にあるように、目的の商品やサービスに応じて必要な項目に調整することが必要です。

作成された質問項目に加えて、商品・サービスの認知経路や利用頻度などが顧客をセグメントする際に必要な質問項目となるほか、顧客満足度指数やサービス品質の評価指標であるSURVQUALの評価軸を参考にしながら質問項目を検討することが重要です。

参考記事

「アンケートの調査設計|マーケティングリサーチの目的別設問の作り方」

「お客様アンケートにおけるサービス品質の評価方法」

受容性調査

コンセプトテストのためのアンケートの質問項目と選択肢の作成も指定してみます。

プロンプト
コンセプト受容性調査を行う場合のアンケートの質問項目を挙げてください。各質問項目に対応する選択肢も作ってください。
回答
コンセプト受容性調査のためのアンケート質問項目の例をいくつか挙げます。以下の質問は、新しい製品やサービスのアイデアやコンセプトに関するフィードバックを収集するために使用することができます。提案されたコンセプトに関連して、選択肢の例を以下に示します。これらの選択肢は、質問内容や背景によって変更や追加が必要な場合があります。

1.提案されたコンセプトに興味を持ちましたか?
・非常に興味がある
・まあ興味がある
・どちらとも言えない
・あまり興味がない
・全く興味がない

2.提案されたコンセプトについてどの程度理解できましたか?
・完全に理解できた
・大まかに理解できた
・まあ理解できた
・あまり理解できなかった
・全く理解できなかった

3.提案されたコンセプトが魅力的に感じましたか?
・非常に魅力的だ
・まあ魅力的だ
・どちらとも言えない
・あまり魅力的ではない
・全く魅力的ではない

4.提案されたコンセプトがあなたのニーズや欲求に合致していますか?
・完全に合致している
・大まかに合致している
・どちらとも言えない
・あまり合致していない
・全く合致していない

5.提案されたコンセプトに関して、どのような利点を感じましたか?(複数選択可)
・高品質な機能/性能
・使いやすさと操作性
・高い効率性
・新しさと革新性
・経済的な価値(コストパフォーマンス)
・社会的・環境的な持続可能性
・その他(自由記述)

6.提案されたコンセプトに関して、どのような懸念や不安を感じましたか?(複数選択可)
・品質や信頼性に関する不安
・操作や使い方が難しそうなことへの懸念
・価格が高すぎることへの懸念
・他の競合製品やサービスとの比較で不利になることへの懸念
・プライバシーやセキュリティに関する不安
・その他(自由記述)

7.提案されたコンセプトを使用することに興味がありますか?
・非常に興味がある
・まあ興味がある
・どちらとも言えない
・あまり興味がない
・全く興味がない

8.提案されたコンセプトを他の人におすすめしますか?
・絶対におすすめする
・おすすめする可能性がある
・どちらとも言えない
・おすすめしない可能性がある
・全くおすすめしない

9.提案されたコンセプトの改善点や追加要素はありますか?
・はい
・いいえ

10.提案されたコンセプトに関して、追加のコメントやフィードバックがあればお願いします。

これらの質問は、新しいコンセプトの受容性や顧客の意見を評価するための基本的なポイントをカバーしています。ただし、製品やサービスの特定の側面に焦点を当てる必要がある場合は、より具体的な質問を追加することが重要です。また、オープンエンドの質問を追加することで、顧客の自由な意見やアイデアを引き出すことも有益です。これらの選択肢は、顧客が提案されたコンセプトに対してどのように感じるかを評価するためのものです。質問に応じて適切な選択肢を用意し、必要に応じてオープンエンドの質問を追加して、顧客の意見やアイデアを引き出すことが重要です。

質問項目と選択肢の作成を指定したことで、単一選択と複数選択の選択肢の種別が表示されています。

コンセプトテストでは、以下の5項目の観点から評価を行うことが必要とされます。

  • 興味・関心、魅力の度合い
  • 意図する製品コンセプトが正しく理解されているか
  • これまでと違うもの、新しいものとして認識されているか
  • 購入や使用に不安のない信頼性のあるものと認識されているか
  • 購入意向があるかどうかとその理由

作成された質問項目を見ると、新奇性、購入意向に関する項目は含まれていないものの、他の項目はカバーされています。顧客満足度調査と同様に、より具体的な評価対象や条件を指定してプロンプトを作成するほうが求める結果を得られる可能性が高まります。

質問項目・選択肢の深掘り

顧客満足度調査や受容性調査といった調査の種類を指定する以外に、質問項目の目的や具体的な商品カテゴリーを指定してみると、より使いやすい回答を得ることができます。

ブランドイメージに関する選択肢の作成

プロンプト
吉野家、すき家、松屋のブランドイメージを比較する場合のアンケートの質問と、選択肢となる形容詞を挙げてください。
回答
以下は、吉野家、すき家、松屋のブランドイメージを比較するためのアンケート質問と選択肢の形容詞の例です。

質問1: 吉野家のブランドイメージを表現するにはどの形容詞が適していると思いますか?
a)伝統的な / b)手軽な / c) 味わい深い / d) リーズナブルな / e) 親しみやすい / f) 継続的な / g) 高品質な

質問2: すき家のブランドイメージを表現するにはどの形容詞が適していると思いますか?
a) 高速な / b) シンプルな / c) おしゃれな / d) アットホームな / e) 創造的な / f) ヘルシーな / g) 手頃な

質問3: 松屋のブランドイメージを表現するにはどの形容詞が適していると思いますか?
a) 迅速な / b) 家庭的な / c) 多様な / d) 独自の / e) 高級な / f) 快適な / g) バラエティ豊かな

プロンプトを指定する段階では、牛丼チェーンのイメージを表現するのにふさわしいと考えられる一組の形容詞が回答されることを想定していましたが、具体的なチェーン名を挙げたためブランドごとに異なる選択肢が挙げられました。回答結果に、それぞれのブランドの特徴が抽出されている可能性も考えられるところが興味深いところです。

3ブランドの比較を行うためには同一の選択肢を設定する必要がありますし、あまり適切とは感じられない「高速な」や、同じニュアンスである「リーズナブル」「手頃」など、チェックしなければならない部分が残ります。

求める回答を得るためにプロンプトの内容を変えてみると以下の結果が出力されました。

プロンプト
牛丼チェーンのイメージを表現するのに適切な形容詞をできるだけ挙げてください。
回答
以下は、牛丼チェーンのイメージを表現するのに適切な形容詞の例です。

シンプルな
手軽な
早い
リーズナブルな
人気のある
ファストキャジュアルな
美味しい
こってりした
ジューシーな
風味豊かな
こだわりのある
ヘルシーな
たっぷりの
お得な
贅沢な
グルメな
オーセンティックな
伝統的な
満足度の高い
カジュアルな

これらの形容詞は牛丼チェーンのイメージを表現するための一般的な形容詞です。牛丼チェーンごとの特徴や調査の目的に合わせて、適切な形容詞を選択してください。

商品開発のためのコンセプト企画

プロンプト
プロテインドリンクの新商品開発を検討しています。新しいタイプのプロテインドリンクを開発するに当たり、プロテインドリンクをよく利用するユーザーの利用シーンをたずねるアンケート調査の質問項目を作成してください。
回答
以下は、プロテインドリンクの新商品開発に関する利用シーンについてのアンケート調査の質問項目の例です。

1.プロテインドリンクをどのような目的で利用しますか?(複数回答可)
a) 筋力トレーニングのサポート
b) 筋肉の回復・再建
c) ダイエットや体重管理
d) 栄養補給・バランスのとれた食事代替
e) エネルギー補給
f) 健康維持・健康増進

2.プロテインドリンクを通常どのようなタイミングで摂取しますか?(複数回答可)
a) トレーニング前
b) トレーニング中
c) トレーニング後
d) 食事と一緒に
e) 仕事や学業の合間に
f) 就寝前

3.プロテインドリンクを利用する場所や状況はどのようなものですか?(複数回答可)
a) ジムやフィットネスクラブ
b) 自宅でのトレーニング
c) 仕事場での休憩時間
d) 学校や大学での授業の合間
e) アウトドアでのアクティビティ
f) 旅行や出張先

4.プロテインドリンクの味や風味について、どのような好みがありますか?(複数回答可)
a) チョコレート
b) バニラ
c) ストロベリー
d) コーヒー
e) フルーツ系(例: ベリー、マンゴーなど)
f) ナッツ系(例: アーモンド、ピーナッツなど)
g) その他の好みの味(具体的な味を記入してください)

5.新しいタイプのプロテインドリンクに期待する要素はありますか?(複数回答可)
a) より良い味と風味のバリエーション
b) より高いたんぱく質含有量
c) 低カロリー・低糖質
d) 高度な栄養バランス
e) 着色料や保存料不使用
f) 消化吸収の良さ
g) 簡便な携帯性や開封・飲用のしやすさ

これらの質問項目はあくまで例であり、具体的な商品開発の目的やターゲットユーザーに応じて適宜調整してください。
複数回答(MA)とは|簡単解説

複数回答(MA)の概要解説 複数回答(MA)とは、1つの質問に対して複数の選択肢を用意し、あてはまるものを全て選んでもらう形式です。 たとえば、「日常でよく食べる冷凍…

新しいプロテインドリンクの商品企画を想定して、プロテインドリンクのユーザーの利用シーンを把握することを目的とするアンケートの質問を、chatGPTに考えてもらった結果です。

質問項目の目的や背景をより具体的にした形でプロンプトを作成すると、より使いやすい回答が作成されます。

この場合、利用シーンを網羅的にリストアップしていることが求められる回答です。結果としては「目的」「タイミング」「場所」が質問項目として作成されており、選択肢もそれほど不都合が生じないものが生成されています。

高齢者が利用しているケースなども想定されることなど、さらに精査する余地は残るものの、コンセプトの切り口を探すことが目的であるため、参考にするには十分に役に立つのではないでしょうか。

まとめ

既に、生成AIによるアンケートの質問項目作成をセルフ型アンケートツールに取り入れているサービスもあり、生成AIの利用用途として拡大していくことが考えられます。

多方面で指摘されているとおり、生成AIの活用は入力するプロンプトによって取り出せる回答の質が大きく異なる点と、すべてがそのまま利用できるわけではないことに注意が必要です。

今回、chatGPTを使って質問項目を作った結果を見ても、求める課題に対して、いかに適切なプロンプトを考え出すことができるかが生成AIのメリットを活かせるかどうかにかかっています。生成AIの使い方としては、さまざまなプロンプトを作成し、試行錯誤しながら使える部分を取り出していくというやり方が適しています。