CPテストとは|簡単解説

CPテストとはの語句解説

CPテストのカンタン語句解説

CPテストのCはコンセプト(Concept)Pはプロダクト(Product)を指し、コンセプトテストと製品テストを合わせて行う方法です。CPテストはコンセプト・ユース・テストともいわれます。

CPテストの概要

CPテストはコンセプトテストとユーステストを合わせて行う調査手法です。コンセプトテストで購入意向を示した調査対象に試作品を実際に使ってもらい、製品に対する総合評価を明らかにします。

製品コンセプトで意図する内容が実際の製品で実現しているかどうかを確かめるとともに、商品の認知から実際の購入・使用に至る過程をシミュレーションすることで、販売予測のためのデータとすることを目的とします。

CPテストを行う理由

コンセプトテストは新製品のアイディアや既存製品の改善のために行う受容性調査です。コンセプトテストの段階で調査対象に提示できるのは、テキストベースの商品の説明、画像やイラスト、試作品であり、最終的な製品の形とは距離がある場合がほとんどです。

コンセプトテストは消費者に製品コンセプトが受け入れられるかどうかを評価することを目的とします。現場では、コンセプトテストでは良い結果が得られたにも関わらず、実際に製品を販売した際にはコンセプトテストで想定されたほどの販売につながらないということが起こりえます。

その理由はいくつか考えられますが、コンセプトテストで調査対象に提示したコンセプトの情報量が足りないケースが挙げられます。

実際に消費者が店頭で商品を手に取り、購入して実際に使う状況に至るまでには、製品の便益による価値以外にもさまざまなコンテクストが存在します。製品の購入に至るまでと実際に使用する際の背景的要素をコンセプトテストでは捉えられなかったことが考えられます。

もうひとつの理由は、コンセプトで意図した製品のベネフィットを実現できていないケースです。

コンセプトの説明を聞いた段階では「こんなものがあったら便利」「この問題が改善された製品ならば使ってみたい」など、好意的な印象を持ったものが、実際に使ってみたらそれほど便利でもないし改善の価値も感じられなかったというケースです。

受容性調査の段階でコンセプトテストに続く形で製品テストも行い、コンセプトテストだけでは取りこぼしてしまう課題を解消するのがCPテストです。

また、コンセプトテストを行ってから、購入意向を示した人に製品を実際に使用してもらうという流れは、消費者が商品を知り、購入・使用に至る過程をなぞっているものととらえることができます。

それぞれの段階での購入意向を定量化することで、発売後の売れ行きを予測するためのデータとなります。

CPテストの流れ

CPテストは基本的にコンセプトテストを実施し、購入意向があると判断した調査対象に会場テストやホームユーステストで実際に製品を使用してもらい評価を尋ねるという流れを取ります。

Step.1:コンセプトテスト

コンセプトテストでは製品の核となるベネフィットを調査対象に理解してもらうことを念頭に、機能や仕様の説明と訴求ポイントをテスト段階で提示できるネーミングやパッケージのデザインなどを合わせて調査対象に明示し、アンケートで評価を記入してもらいます。

コンセプトテストの評価項目は以下の点を網羅します。

  • 興味・関心、魅力の度合い
  • 意図する製品コンセプトが正しく理解されているか
  • これまでと違うもの、新しいものとして認識されているか
  • 購入や使用に不安のない信頼性のあるものと認識されているか
  • 購入意向があるかどうか、その理由

これ以外にも自由回答やインタビューなどの定性的な方法で、疑問点やネガティブな評価、要望点などについての情報も集めるようにします。

Step.2:スクリーニング

Step1のコンセプトテストで次のプロセスに進むことに問題がない事が確認できたら、実際に製品や試作品を使って評価してもらう対象者(購入意向を示した人)をスクリーニングします。

Step.3:製品テスト(ユーステスト)

製品テストでは、コンセプトテストで購入意向を示した調査対象に実際に製品を使ってもらい、製品に対する総合的な評価をアンケートにより取得します。製品評価はCLT(会場テスト)HUT(ホームユーステスト)で行います。

製品評価では、コンセプト評価と同様の基本項目の聴取に加え、

  • 価格の適切さ
  • 期待に見合う製品かどうか
  • 他の人に勧めるかどうか

についても質問します。

CPテストによって得られる成果

最初に述べたように、コンセプトテストから製品テストに至る流れは、消費者が製品を認知して購入した人が実際に製品を使用するまでの過程に対応しています。それぞれの段階での評価を取得することで、受容性に対する評価の精度を高めることができます。

それに加え、購入意向を認知段階と使用段階で定量化することにより、発売後にどれだけの販売量が見込めるか、また、購入したユーザーのうちリピートする割合がどの程度かを判断するための基礎データとして利用することも可能になります。

受容性調査の精度を高めるCPテスト

CPテストは日用品や飲食料品などの大手企業で用いられているマーケティングリサーチの手法であり、製品開発や需要予測に活用されています。受容性調査の精度を高める方法として有効な手法です。

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