オンラインアンケート調査|どこに依頼する?どのツールを使う?

オンラインアンケートツールのお勧め

国内では2000年に入った時期からインターネット調査を専門に行う調査会社が相次いで誕生しました。20年以上が経過した現在、日本マーケティングリサーチ協会の最新の調査では、調査会社の売上の7割以上をインターネット調査が占めているといった数字も挙げられています。

近年では、調査会社に依頼して行うアンケート調査に加え、自らアンケートフォームを作成しアンケート調査を行う、セルフ型アンケートシステムがオンラインアンケートの実施手段として定着してきました。

アンケートを実施する場合にどんな調査会社に依頼すればいいのか、また、どんなツールを使えばいいのかに焦点を当てて、一般的となったオンラインによるアンケート調査の種類と特徴について解説します。

オンラインアンケート調査の実施方法

アンケート調査を企画・実施する場合には、インターネットリサーチを手掛ける調査会社に依頼する方法と、Googleフォームのようなセルフ型アンケートツールを利用する方法の2種類が考えられます。

マーケットリサーチが目的のアンケート調査はリサーチ会社に依頼し、社内アンケートのような小規模かつクローズドなアンケート調査はセルフ型アンケートツールを使うといった使い分けが想定されますが、セルフ型アンケートツールでもアクセスパネルを利用して大量のサンプルを集めることができます。

オンラインアンケートを実施する際には、アンケート調査のさまざまな実施方法の特徴を理解したうえで、目的に沿った適切な手段を選択することが重要です。

調査会社によるインターネットリサーチ

マーケティングリサーチの一環として行うアンケート調査では、サンプルの集め方やマーケティングの視点からの集計・分析にノウハウを持つ調査会社に依頼するのが現実的です。

ここでは、実績のある大手インターネットリサーチ会社とインターネット調査が普及する以前から市場調査業界の一翼を担ってきた調査会社をご紹介します。

大手インターネットリサーチ会社

以下は、いずれも2000年以降に創業したインターネットリサーチの大手企業です。それぞれにアクセスパネルを組織してオンラインでの短納期・低コストのアンケート調査を実施しています。リサーチ会社が相互にアクセスパネルを利用し合うケースもあります。

クロス・マーケティング

クロス・マーケティングのホームページ

2003年にインターネットリサーチに参入した調査会社で親会社のクロス・マーケティンググループは東証プライムに上場しています。年間10,000件以上の調査実績を持ち、民間からの受注のほか、産学官領域や海外リサーチへなど広範囲なリサーチに対応しています。

社名:株式会社クロス・マーケティング
設立:2003年4月
所在地:東京都新宿区3-20-2 東京オペラシティタワー24F
従業員数:1,361名(2021年12月末時点)
アクセスパネル数:約700万人

マクロミル

国内インターネットリサーチ会社の草分け的存在で、年間調査実績30,000件、取引社数4,000社を超える東証プライム上場企業です。消費者購買履歴データQPRTMやMHSといった独自の購買データ・ライフスタイルデータを構築しています。

社名:株式会社マクロミル
設立:2000年1月
所在地:東京都港区港南2-16-1品川イーストワンタワー11F
従業員数:1,185人
アクセスパネル数:1,100万人

GMOリサーチ

インターネットインフラ事業を手掛けるGMOインターネットのグループ企業で東証グロース市場に上場するネットリサーチ会社です。オンラインリサーチに特化したサービスで、リサーチの段階的なアウトソーシングを行えることが特徴です。

社名:GMOリサーチ株式会社
設立:2002年4月
所在地:東京都渋谷区桜丘町26-1セルリアンタワー11F
従業員数:180人
アクセスパネル数:5,235万人

楽天インサイト

楽天グループの100%子会社です。 年間取引先約1,150社、自社アクセスパネルを220万人保有しています。アクセスパネルは楽天会員から募集を行っており、楽天会員のユーザーIDと紐づけることで楽天経済圏内でのユーザーの行動をマーケティング視点から分析できます。

社名:楽天インサイト株式会社
設立:2000年2月
所在地:東京都世田谷区玉川1-14-1楽天クリムゾンハウス
従業員数:269名(2019年1月時点)
アクセスパネル数:220万人

市場調査会社

インターネットリサーチが普及する以前から、マーケティングリサーチを手掛けてきた市場調査会社です。オンラインでのアンケート調査にも対応するほか、世論調査や社会調査分野で培われた専門的なアンケート調査のノウハウを持っています。

日本能率協会総合研究所(JMAR)

日本能率協会のシンクタンク部門として1984年に設立されました。高度成長期の製造業をコンサルティングによって支えてきたのが日本能率協会です。オフラインのモニターを組織しており、88,000名、26,000世帯を対象にオフラインの調査を行うことができます。

社名:株式会社日本能率協会総合研究所
設立:1984年4月
所在地:東京都港区芝公園3-1-22日本能率協会ビル5F
従業員数:150名
アクセスパネル数:88,000人(オフラインモニター)

サーベイリサーチセンター

マーケティングリサーチの他、世論調査、都市計画分野に実績のある調査会社です。専門統計調査士、専門社会調査士の資格者が100名近く在籍し、公共分野の調査プロジェクトにも多く関わっています。

社名:株式会社サーベイリサーチセンター
設立:1975年2月
所在地:東京都荒川区日暮里2-40-10
従業員数:300名(2022年3月時点)
アクセスパネル数:220万人

日本リサーチセンター

産業界の国内大手企業が株主となりマーケティングの研究機関として設立された調査会社です。政府の政策調査に多く参画し訪問調査に実績があります。独自の郵送調査パネルを組織するなど幅広い調査手法に対応しています。

社名:株式会社日本リサーチセンター
設立:1960年12月
所在地:東京都墨田区江東橋4-26-5東京トラフィック錦糸町ビル6F
従業員数:130名(2022年2月時点)
アクセスパネル数:350万人(アクセスパネル)/7万人(郵送調査パネル)

インテージ

社会調査研究所として1960年に創業。創業当初から消費者パネルの組織化に取り組んでおり、小売店パネルやPOSデータの活用など多数のマーケティングプラットフォームを構築している調査会社です。

社名:株式会社インテージ
設立:1960年
所在地:東京都千代田区神田練塀町3インテージ秋葉原ビル
従業員数:1,170名(2022年6月時点)
アクセスパネル数:365万人

セルフ型アンケートツール

セルフ型アンケートツールは、文字通り自分でアンケートフォームを作成し回答結果が自動的に集計されるサービスです。

Webフォーム作成機能の一部としてアンケートの集計機能をもたせたものと、Webアンケート専用のフォーム作成・集計ツールに大別できるほか、アクセスパネルを利用できるかどうかも選択基準のひとつとなります。

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アクセスパネルを利用できるセルフ型アンケートツール

不特定多数のサンプルを必要とする調査では、どうやってサンプルを集めるかが課題となります。そういったケースではアクセスパネルを利用できるセルフ型アンケートツールを利用するほうが、手間なく一定規模のサンプルを対象としたアンケート調査を行うことができます。

QiQUMO

インターネットリサーチ大手クロス・マーケティングによるセルフ型アンケートツールです。クロス・マーケティングの541万人のアクセスパネルを活用できるほか、作成したアンケートフォームを独自のリストに対して配信することもできます。アンケートフォームを作成するだけであれば、10問、500配信まで無料で利用できます。

アンケート画面はドラッグアンドドロップによる直感的な操作によって作成できることがメリットです。アクセスパネルの属性を7つ組合せて配信先を指定することが可能であり、「設問数✕回答人数✕11円」というシンプルな料金体系を設定しています。

また、セルフアンケートでは珍しく事前に対象者の絞り込みを行える「事前抽出アンケート」機能を持っています。

海外パネルへの配信可能な「Global QiQUMO」を提供しており、最大21カ国のパネルに配信できます。

Questant

インターネットリサーチ大手マクロミルのセルフ型アンケートツールです。アンケートのテンプレートは70以上、質問のデータベースは100以上が用意されており、アンケートフォームを作成するだけであれば、10問、100配信まで無料で利用できます。

有料課金のオプションを使ってGMOリサーチが運営する「Japan Cloud Panel」を利用して、アクセスパネルからサンプリングを行うことも可能です。

Freeasy

懸賞サイトやEC事業を手掛けるアイブリッジのセルフ型アンケートツールです。保有するアクセスパネルを対象としてアンケート調査を実施できます。

パネルの不適切回答を排除するアルゴリズムを開発し回答品質に対する配慮を行っていることに加え、別料金のスクリーニング調査を使うことでサンプリングの精度を高めることができます。利用料金は1問・1サンプル10円という単価が設定され、1問50サンプルで500円からとなっています。

アンケートができるWebフォーム作成ツール

フォーム作成ツールによって、社内アカウントやリード顧客、取引先など特定の配信先を指定してアンケート調査を実施する場合のほか、WebサイトやSNS等にアンケートフォームを公開して広くアンケートへ調査への協力者を募るといった使い方ができます。

モバイルウェブ

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションが提供するWebアンケートツールです。携帯電話のSMS(ショートメッセージ)で配信されるため、他の方法でアンケート調査を実施した場合に比べて回収率が高まるとしています。

アンケート以外に応募フォームや予約フォームなどの使い方も可能であり、CRMツールと連携させて使うことが効果的です。

kintone

サイボウズの業務アプリクラウドkintoneでもアンケートを作成することができます。フォームはドラッグアンドドロップで作成可能で、kintoneユーザー以外にもURLを公開することが可能です。クロス集計の指定や集計結果のグラフ化など、使い勝手のよいアンケートツールとなっています。

formrun

Webマーケティングメディアferretを運営するbasicのフォーム作成ツールです。埋め込みタグを使ってWebページにフォームを表示させることができるほか、slack、LINE WORKS、Chatwork、MicrosoftTeamsと連携が可能です。

Googleフォーム

Googleのサービスの1つとして提供されているフォーム作成ツールです。使いやすさや無料で使える点などから、アンケートフォームや問い合わせフォーム、キャンペーンへの申し込みフォームなど、様々な用途で利用されています。

調査の内容と目的に応じたツールを選ぶことがポイント

ひとくちにアンケート調査といっても、調べたい内容と目的に応じて調査対象や調査手法、集計のレベルがそれぞれ異なります。オンラインで行うアンケート調査にも多様なやり方が考えられるため、必要な要素を絞り込んだうえで適切な方法を選択することが実効性のあるアンケート調査につながります。

Web調査ならQiQUMOをお勧め