間隔尺度とは｜簡単解説

間隔尺度の概要

間隔尺度は、値の順序に意味があり、かつ値の間隔が等間隔である尺度です。たとえば、摂氏スケールや華氏スケールの温度測定が該当します。

間隔尺度の測定では、一般的な統計測定や算術演算が可能であり、平均値や中央値、分散、標準偏差などが求められます。気温の例で考えると、15度と20度の差（5度）と20度と25度の差（5度）は等しい変化量であり、両者の差を加算すると15度と25度の差（10度）に相当します。しかし、40度が20度の2倍だけ暑いという比例的な意味は持ちません。

尺度は4種類ある

調査においては、測定が重要な概念となります。物理量のように寸法や重量、温度などを測定するだけでなく、購入意向や満足感、製品評価、選好などの「気持ち」の測定が必要です（態度測定や心理測定と呼ばれます）。

ここでは、調査で用いられる尺度を解説します。

名義尺度

名義尺度は、文字通り名前やラベルを割り当てる尺度であり、区別や識別のために使用されます。典型的な例としては、性別を「M」や「F」といった記号で表すことや、企業を「A社」や「B社」といった記号で示すことなどです。

数値を割り当てても機能は同じであり、大小関係や比例関係はありません。可能な演算は計数（度数カウント）に限られます。

順序尺度

順序尺度は、分類の順序に意味がある尺度です。たとえば、企業格付の「AAA、AA、～」や負傷者の「軽傷、重傷、重体」、満足度の評価の「悪い、.普通、良い」などが該当します。この尺度では順序を演算して「3倍満足度が高い」ということはできません。

比例尺度

比例尺度は、データの大小関係、差、比のすべてに意味がある尺度です。「0」も意味を持つのが特徴であり、年齢や製品シェア、収入額、絶対温度などが該当します。

演算においても、比率、パーセンテージ、分数など、あらゆる数値演算が可能です。

量的変数と質的変数についても理解しよう

量的変数は、数や量で測れる変数のことを指します。年齢や収入、世帯人数などが代表例で、間隔尺度と比例尺度が該当します。

質的変数とは、数や量で測れない変数を指し、性別や職業、配偶者の有無などが該当します。名義尺度と順序尺度が質的変数に分類されます。

＜尺度の種類まとめ＞

変数の名前	尺度の種類	概要	例
量的変数	間隔尺度	値の順序に意味があり、かつ値の間隔が等間隔である尺度	偏差値、温度
	比例尺度	データの大小関係、差、比のすべてに意味がある尺度	年齢、製品シェア、収入額、絶対温度、時間、密度、音量
質的変数	名義尺度	区別や識別のために使用されされる、名前やラベルを割り当てる尺度	性別、血液型、電話番号、職業
	順序尺度	分類の順序に意味がある尺度	企業格付、満足度評価、地震の震度

間隔尺度の語句解説まとめ

調査やデータ分析において、尺度は名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比例尺度の4つに分類されます。間隔尺度は、米国の心理学者が1946年に発表したこれら4つの尺度水準の1つです。間隔尺度は、アンケート調査において「〜に満足できましたか」や「あなたの年齢は何歳ですか？」などのような回答結果を集計する際に用います。

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