フェイスシートとは｜簡単解説

​​フェイスシートの概要

フェイスシートとは、アンケート調査において、回答者の属性に関する質問項目のことを指します。属性に基づいて集計したり分析したりするための、重要な情報源となります。

以前まで、フェイスシートはアンケート用紙のトップページに配置されることが一般的でした。しかし、個人情報に関する質問を最初にするとアンケートそのものへの回答率が低下することなどから、現在はアンケート用紙の最後に配置される場合もあります。

​​フェイスシートの目的と必要性

フェイスシートが必要とされる理由は以下の通りです。

• 回答者属性を元にした分析ができる
• 有効対象者を絞り込める

フェイスシートで得られた属性情報は、調査結果を回答者の属性ごとにセグメント化することが可能です。このような分析を行うと、異なる属性グループに属する回答者の意見や傾向を比較・分析できます。

たとえば、若年層と高齢層で商品に対する評価やニーズが異なる場合、年代を区切って分析を行うことで、より効果的な施策を打てるでしょう。

また、フェイスシートで収集された属性情報を活用すると、調査対象者を絞り込んで調査の有効性を高めたりすることができます。

質問項目は限定的にします。自由記述による回答は、数字だけでは得られない詳細な情報をカバーする貴重なデータとなります。

最後に、回答者に対して感謝の言葉を述べて終了します。以上がアンケートの基本的な構成です。

フェイスシートの質問例

以下では、実際にフェイスシートを作成する際の参考として、質問例を2つ紹介します。

フェイスシートの質問例1：「消費者の購買行動に関する調査」である場合

フェイスシートの質問例2：「大学生の就職活動に関する調査」である場合

フェイスシートは取り扱いに注意

フェイスシートは、個人情報に該当する内容が多く含まれます。そのため、回収後は厳重に保護・管理することに加えて、情報はアンケート結果の集計にのみ利用し、他の目的には使用しないことが重要です。

アンケートの回答者には、個人情報を適正に扱う旨を明確に伝え、Pマーク（プライベートマーク）を提示することで、個人情報の適切な取り扱いを確認してもらう必要があります。

※Pマーク（プライバシーマーク）とは：プライバシーマーク制度は、個人情報を適切に保護するためのルールである「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム－要求事項」に基づいて制定されたものです。個人情報を適切に守る体制を整えた事業者に、「プライバシーマーク」が付与されます。つまり、このマークは「個人情報保護の面で優れた事業者であることを示す」ものです。

まとめ

フェイスシートは、アンケート調査において回答者の基本的な属性情報を収集するための項目です。

個人情報保護は現代社会において重要な問題となっており、調査やアンケートにおいても、回答者のプライバシーを守ることが求められます。

そこで、個人情報を収集する際には適切な保護措置が必要であり、アンケート回答者には、回答内容を厳正に保護・管理し、個人情報を適切に扱う旨を明確に伝えることが求められます。