割付とは|簡単解説

割付の意味とは

割付のカンタン語句解説

割付は、アンケート調査における回収する回答数(サンプル数)をセグメント別に決めることです。割付を設定しないと、セグメント別の回答者人数コントロールができません。その結果、必要なセグメントで分析に耐えうる人数を確保できず、調査の目的を達成できなくなる可能性があります。セグメントは性別や年代などの属性や、居住地や特定商品の認知など、さまざまな要素で設定されます。調査目的に応じてあらかじめ定めるようにしましょう。

割付の概要解説

アンケート調査における割付とは、属性やセグメントごとに回収するサンプル数を指定する方法です。

回収サンプル数の目標をセグメントごとに設定し、目標数に到達したセグメントから回答の収集を終了することにより、不必要なセグメントでの過剰回収を防ぎ、足りないセグメントでの回収に注力します。全体の回収数を無駄に増やすことなく、目標設計通りに回収することができます。

セルフ型アンケートツールでは、一般的に性別や年代の割付が可能です。しかし、より詳細な割付が必要な場合は、調査会社に依頼することも視野に入れましょう。

割付の必要性

割付を行うと、各セグメントのサンプル数を確実に管理できます。

反対に、割付を行わない無作為なアンケート調査では、以下のような問題が発生する場合があります。

  • セグメントごとのサンプル数に著しい差がある
  • 必要なセグメントでのサンプル数が不足している
  • 不要なセグメントでのサンプル数が過剰

例えば、20〜60代までの回答を1,000サンプル集める場合。割付を設定しなければ、特定の年代の回答が欠落してしまうかもしれません。割付をすることにより、必要なサンプルを確実に集め、分析結果の信頼性を高めることができます。

なお、割付はアンケート配信時に設定すると、後の集計作業もスムーズに行うことが可能です。

割付の前の準備

アンケート調査を行う前に、どのような目的で、何を知る必要があるのかを明確にしましょう。アンケート調査は単に回答を集めるだけではなく、得られたデータを分析し、課題の改善や商品・サービスの品質向上に活用するための手段です。

目的や課題を明確にしないまま調査を進めると、必要なデータと入手できた回答のズレが生じ、有効な結果が得られない可能性があるため設計が非常に重要です。

例えば、売上を上げたいという目的で調査を実施する場合を考えてみましょう。売上が上がっていない原因を特定し、改善策を検討する必要があります。売上不振に対する課題と仮説を明確にすることで、アンケート調査を誰に対して行うべきか、必要な情報や質問事項が何なのかが明確になります。

以上の準備を行うことで、必要なセグメント条件と、効果的な割付を検討することができます。

アンケート調査でよく使用される割付の種類

アンケート調査でよく使用される割付の種類は、均等割付や母集団の構成比に合わせた割付です。それぞれについて詳しく解説します。

均等割付

​​均等割付とは、調査対象者の特性や属性(例:年代、性別)ごとに、均等にサンプル数を指定する方法です。

この方法では、調査の対象となる人々を特定の基準に基づいてグループ分けし、各グループから同じ数のサンプルを抽出します。

例えば、「性年代別の均等割付」で20代~40代の男女600名を対象に調査を実施する場合、回答者数は以下のようになります:

  • 20代女性: 100名
  • 30代女性: 100名
  • 40代女性: 100名
  • 20代男性: 100名
  • 30代男性: 100名
  • 40代男性: 100名

このように、各層別で同じ数のサンプルが確保されるため、各層同士の差異を比較するのに適しています。

但し、全体の数(男女600名計)はあくまでこの均等割付けにおいての合計値であり、母集団の性年代別構成比を反映していません。そのため、全体での傾向・実態を把握することはできません。

母集団の構成比に合わせた割付

調査を行う母集団の構成比率に応じて、各グループのサンプルサイズを設定する方法です。

例えば、日本の人口構成比に基づいて性別と年代を組み合わせて人数を割り付けると、調査結果が日本の人口全体の傾向をより正確に反映することが期待されます。

語句解説のまとめ

割付は、アンケート調査におけるサンプル数をセグメント別に決める手法です。割付を行うと、各セグメントのサンプル数を必要量確保でき、セグメントごとのデータを分析しやすくなります。

セルフ型アンケートツール「QiQUMO」では、約541万人のパネルに対して、属性情報で絞り込んだ配信が可能です。

事前抽出アンケート機能もあるため、絞り込んだ対象に対して本調査を実施することもできます。