パッケージテスト（PKGテスト）とは｜簡単解説

パッケージテスト（PKGテスト）とは？

パッケージテストは、商品のパッケージに対して行われる調査です。調査対象に商品そのものは含まれていません。実際に商品パッケージを見たり触ったりしてもらうことで、より現実的な評価や印象に関する見解を得られます。

パッケージデザインの重要性

商品のパッケージデザインは、ブランドや商品イメージを消費者に伝え、購買意欲を高める重要な役割を持っています。

また、パッケージは消費者が商品を手に取る前に目にするものです。デザインが消費者の購買意欲に与える影響は大きく、デザインが劣っていると売り上げにつながらない可能性があります。

たとえば、化粧品メーカーが新商品を発売する場合は、製品の効果や使用方法を伝えるデザインや季節限定のデザインを採用すると、商品の魅力が高まって消費者へのアピールになります。

パッケージテスト（PKGテスト）で得られる効果

パッケージテストでは、商品が陳列された状態を見てもらったり実際に触って質感を確認してもらったりします。

そのため、以下のような効果を得ることが可能です。

• 売り上げに影響を与える要因を把握できる
• パッケージングの優位性や劣位性を確認できる

パッケージテストを行うと、パッケージに対する顧客の反応を把握できるため、売り上げに影響を与える直接的な要因（外見やデザイン、色彩、表記内容、質感など）を把握できます。

またパッケージテストを通して、自社の製品が売り場に陳列された際に、他社の製品と比較してどのような強みや弱みがあるかを相対的に把握できます。

たとえば、同じ製品カテゴリーの他社のパッケージデザインが、地味であったり文字が読みにくかったりする場合は、自社のパッケージデザインを明るく、大きな文字のものにすることで差別化を図れます。

パッケージテストの注意点と解決方法

パッケージテストを実施する際は、以下の点に注意しましょう。

• 調査方法は正しく選択する
• 秘密漏洩に留意する　

適切な調査方法を選ばないと、信頼性のある調査結果を得られません。

パッケージ画像をインターネット上で公開して評価を集める場合には、通常はインターネットで調査が可能です。評価者にパッケージを触ってもらう必要がある場合は、会場調査を実施することが有益なケースもあります。

なお、多くの場合、パッケージテストは新商品発売前に実施されるため、情報漏洩には注意が必要です。特に、インターネットでパッケージ画像を公開して評価を集める場合は、秘密保持に関する同意を義務付けたモニターを利用するようにしましょう。

調査方法の選択については、専門家や調査会社のアドバイスを仰ぐことをおすすめします。

パッケージテスト（PKGテスト）の手順

パッケージテストの主な手順は、以下の通りです。

調査会社やテスト対象の製品の特性、ニーズなどによって多少手順が異なる場合もあります。

1. 企画・設計
2. 調査
3. 評価

まず、調査対象となる製品パッケージの企画や設計を行います。

製品の特性や使用環境、目的などに応じて、適切なデザインや材質など、パッケージングに必要な要素を決定します。

また、この段階で適切な調査方法も決定しましょう。主なパッケージテストの方法は以下の通りです。

調査方法	特徴
会場調査	モニターを特定の会場に集めて、アンケートや聞き取り調査を行う方法です。モニターの反応を直接確認できるのが特徴です。グループインタビューよりも多くの人数を一度に集められ、未発売の商品についても機密性を保てます。ただし、会場を押さえる必要や調査員を配置する必要があるため、コストや人員の面でネットリサーチに比べて負担が大きい側面もあります。また、会場調査で集められるサンプル数や範囲には限りがあるため、広範囲から多数のサンプルを集めたい場合には向いていないと言えます。
インターネット調査（アンケート調査）	インターネット上でモニターにアンケートに回答してもらう方法です。低コストかつ短期間で多くの回答を集められる特徴があります。ただし、年齢層が限定されてしまう傾向にあり、特に高齢者層を対象とした調査にはあまり向いていません。
グループインタビュー	複数人のモニターを1つの場所に集め、そこでアンケートやインタビューを実施する調査方法です。この方法では、モニターたちが調査内容を正確に理解し、あいまいな回答に対して補足質問をすることができます。ただし、調査員の発言や質問方法などによって結果に偏りが生じる可能性があるため注意が必要です。

調査実施後は、調査結果をもとにパッケージの修正を行います。必要に応じて再調査を行い、パッケージの完成度を高めていきましょう。

まとめ

より多くの人に自社商品を手に取ってもらうためにも、パッケージテストが大切です。過去には会場調査が主流でしたが、現在ではより手軽に行えるネットリサーチも選べるようになっています。

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