カスタマージャーニーとは|簡単解説

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーのカンタン語句解説

カスタマージャーニーとは、顧客が自社商品やサービスを認知して購入・再購入するまでの一連の過程を指す言葉です。顧客の一連の行動を旅(ジャーニー)に見立てています。カスタマージャーニーを分析する際は、顧客の心情の変化や購入にたどり着くまでの接点などをカスタマージャーニーマップにまとめます。

カスタマージャーニーの詳細解説

カスタマージャーニーを分析すると、顧客が商品・サービスを購入するまでのプロセスを可視化することが可能です。そのため、新商品・サービスを企画する際や効果的なプロモーションを打ち出したいときなどに役立ちます。

たとえば、自社のアパレルブランド製品をプロモーションしたいと思った場合、「Web制作とSEO対策に力を入れればいいだろう」と仮説だけで行動してしまうと、思ったような効果が出ない可能性があります。

この場合にカスタマージャーニー分析を行うと、「Web検索ではなくInstagram経由で洋服を購入する顧客が多い」のような、顧客の実際の行動を把握することが可能です。

売り手と買い手の思考のギャップを見つけられ、より売上につながるプロモーションを打ち出せます。

カスタマージャーニーの必要性

カスタマージャーニーが必要とされている背景に、テクノロジーの変化があります。

情報収集方法は、ひと昔前までテレビや雑誌、新聞などに限定されていました。

しかし、現在はスマートフォンやインターネットなどの普及により、顧客が好きな場所やタイミングで自由に情報収集できるようになりました。

これにより、顧客がいつどこで自社商品・サービスを認知し、どのような理由で購入に至ったのかを把握するのが困難になり、単純なマーケティング手法では効果が出にくくなっています。

このように認知から購入までのプロセスが複雑化した現代において、顧客の行動を可視化できるカスタマージャーニーは大いに役立ちます。

カスタマージャーニーでわかること

カスタマージャーニーでわかることをまとめると、以下のようになります。

  • 顧客が商品・サービスを認知するところから購入までのプロセス
  • 顧客の心情の変化
  • 顧客のニーズ
  • ブランド力・売上の向上

カスタマージャーニーマップを作成すると、顧客の商品購入に至るまでの行動や気持ちの変化を時系列で可視化することができ、よりニーズに沿った商品・サービス開発や効果的なプロモーションができるようになります。

常に顧客のニーズ・期待に応えられる状態となるため、自然とブランド力・売上が向上していくでしょう。

【6ステップ】カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップを作る基本的な手順は以下の6ステップです。

1.ペルソナを設定する

まずはペルソナを設定します。

ペルソナは仮説やイメージではなく、これまでの顧客情報や問い合わせ履歴、購入履歴、市場調査の結果などのデータを参考に設定しましょう。得られた情報は、ペルソナシートに落とし込んでいきます。

2.顧客の行動を洗い出してグルーピングする

顧客が購入・再購入までに通るプロセスは以下の通りです。

  1. 認知
  2. 検討・情報探索
  3. 他商品との比較
  4. 購入の決定
  5. 購買後の心理・行動

これらのフェーズに、上記で設定したペルソナの行動を洗い出して分類します。

3.顧客接点を明確にする

顧客が自社商品・サービスを認知して購入するまでに利用する、メディアやSNS、店舗、アプリなどを洗い出します。

「◯◯ 方法」や「◯◯ おすすめ」などの検索履歴がわかる場合は、書き出しておきましょう。

4.顧客の感情・思考を洗い出す

先述したフェーズごとの顧客の感情や思考を洗い出します。

売り手側の主観的な内容にならないよう、問い合わせ履歴やアンケート結果などの情報を参考にするのがポイントです。

5.課題に対する施策を考える

ペルソナと現在自社で行っているマーケティング手法のギャップを明確にし、現状の課題や問題点を洗い出します。

6.マップに仕上げる

ドラッグストアでの化粧品購入 カスタマージャーニーマップ

ここまでの内容を踏まえてマップに仕上げます。

最初から完ぺきに仕上げようとするのではなく、一度全体像を書き出してあとから細かい点を加筆・修正すると効率的です。

マップを仕上げたあとはマップを俯瞰し、課題や改善可能なポイントを洗い出します。

カスタマージャーニーマップを作成する際の注意点

カスタマージャーニーマップを作成する際は、以下3つの点に注意しましょう。

  • 客観的データを参考にする
  • 定期的に見直す
  • 複数人で作成する

カスタマージャーニーマップを作成するにあたって、ペルソナや顧客の行動・心情の変化が担当者の仮説だと、実際の顧客ニーズとズレた結果になってしまいます。

そのため、仮説を立てる際は必ず問い合わせ履歴やアンケート結果などを参考にし、事実を反映したものにしましょう。

また、現代はトレンド変化が速い時代です。時代の流れとともに、作成したカスタマージャーニーマップの内容と顧客ニーズにズレが生じてきます。マップ内容は定期的に見直しと修正を行い、定期的にアップデートしていきましょう。

カスタマージャーニーのまとめ

カスタマージャーニーとは、顧客が自社商品やサービスを認知して購入・再購入するまでの一連の過程・体験を顧客の旅(ジャーニー)に見立てた言葉です。

顧客が商品・サービスを購入するまでのプロセスを、カスタマージャーニーマップによって可視化できるため、新商品・サービスを企画する際や効果的なプロモーションを打ち出したいときなどに大いに役立ちます。

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