学生の学びたい気持ちを見える化!学習塾の意識調査でのQiQUMO活用事例

高校や大学、専門学校では、学生の学習意欲や進路の希望を把握し、より魅力的なカリキュラムを設計することが求められています。どんな学科が人気なのか? どんなサポートが求められているのか?
こうした疑問に答えるため、アンケートを活用し、学生や保護者のリアルな声を収集。調査結果をもとに、学校運営の改善や、オープンキャンパスでの情報発信に活かすことで、より多くの学生に選ばれる教育機関を目指します。
NN塾がQiQUMOで学生の学習意欲を調査した理由
NN塾は、高校生や大学生の進路希望や学習意欲を把握し、より魅力的なカリキュラムを提供するために、QiQUMOを活用した調査を実施しました。従来の方法では、教員の経験や限られた学生の声をもとにカリキュラムを設計していましたが、これでは本当に学生が求める教育環境を提供できているのかが不透明でした。
そこで、より多くの学生のリアルな意見をデータとして収集し、学校運営の意思決定に活かすことを決めました。
QiQUMOを選んだ理由
アンケート調査を実施するにあたり、NN塾が求めたのは「スピーディーに」「簡単に」「多くの学生から回答を得られる」ツールでした。QiQUMOを選んだ理由は、以下の3点です。
1. 短期間でデータを集められる
従来の紙アンケートや個別ヒアリングでは、データ収集に時間がかかる上、集計にも手間がかかっていました。QiQUMOなら、オンラインでサクッと調査ができ、数日以内に結果を確認できるため、素早く次のアクションに移せます。
2. 多くの学生の声を反映できる
自塾の生徒だけでなく、QiQUMOが保有するパネルを活用することで、幅広い層の学生から回答を得ることが可能に。より客観的なデータが得られ、一般的な傾向を把握しやすくなります。
3. 自由回答で本音が聞ける
「〇〇だと思いますか?」といった選択肢型の質問だけでなく、「どんな授業があれば通いたい?」「学習の悩みは?」といった自由回答を設定できる点も魅力でした。これにより、意外なニーズや改善点を発見しやすくなります。
こうしたメリットを活かし、NN塾はQiQUMOを使った調査を実施。集まったデータをもとに、より学生に寄り添った学習環境づくりに取り組んでいます。
QiQUMOを活用した学習意欲・進路意識調査の実施内容
NN塾では、学生の学習意欲や進路希望を明確に把握するため、QiQUMOを活用したアンケートを実施しました。対象は高校生および専門学生・大学生で、幅広い意見を収集するためにQiQUMOのパネルと自塾の生徒の両方を対象に調査。設問は選択式と自由回答を組み合わせ、より具体的なニーズを浮き彫りにすることを目的としました。
アンケート対象とパネル数:学生区分を考慮した精度の高い調査設計
NN塾では、調査の正確性を高めるため、QiQUMOの事前抽出アンケート機能を活用しました。この機能を使い、学年・学校種別(高校・大学・専門学校)・文理選択などの基本情報を収集。その後、本調査の対象者として適した学生パネルを抽出し、アンケートを実施しました。
事前抽出アンケートの目的
進路意識や学習ニーズは、学年や学校種別によって大きく異なります。例えば、高校1年生と3年生では、将来のキャリアに対する関心度が違いますし、大学生も学部ごとに学習スタイルや重視する点が変わります。
そのため、的確なターゲット設定が不可欠でした。QiQUMOのフィルター機能を活用することで、調査前に適切な回答者層を選定し、より精度の高いデータを得ることが可能になりました。
事前抽出アンケートを経由したことで、本調査では「学年ごとの悩み」や「進路決定時に最も影響を受ける要素」など、より細かな視点で分析が可能に。結果として、的確なカリキュラム改善や進路指導の強化に役立つデータを得ることができました。
アンケート対象とパネル数
今回の調査では、高校生・大学生・専門学校生を対象に、進路や学習に関する意識を調査しました。対象者を広げることで、学年や学校の種類ごとの違いも比較できるようにしています。
調査対象 | 人数 | 調査方法 |
---|---|---|
高校生(1年~3年) | 800名 | QiQUMOパネル(全国) |
大学生(1年~4年) | 600名 | QiQUMOパネル(全国) |
専門学校生 300名 | 300名 | QiQUMOパネル(全国) |
NN塾生徒 | 300名 | NN塾パネル(全国) |
QiQUMOのパネルを活用することで、NN塾の生徒だけでなく、全国の学生の意見を収集。NN塾の生徒と比較することで、進路に関する意識の違いや、学校運営への期待の違いを明確にしました。
設問項目とその意図
アンケートでは、選択式・自由回答式の両方を取り入れ、学生の学習意欲や進路に関するリアルな声を収集しました。各設問の目的を解説します。
1. 進路希望に関する質問
Q1. 卒業後の進路について、最も近い選択肢をお選びください。(単一選択)
- 4年制大学に進学したい
- 専門学校に進学したい
- 就職を希望している
- 海外留学を考えている
- その他(自由記述)
意図:進路に対する意識の全体傾向を把握するための設問です。「とりあえず大学へ」という選択が今でも主流なのか、それとも専門性を求める流れが強くなっているのかを確認する狙いがあります。
2. 学習意欲に関する質問
Q2. 普段の学習時間はどのくらいですか?(単一選択)
- 1時間未満
- 1~2時間
- 2~3時間
- 3時間以上
意図:学習時間の分布を把握し、学習意欲が高い層・低い層の特徴を分析するために設定しました。例えば、学習時間が短い学生が増えている場合、塾として学習習慣をサポートする施策が必要かもしれません。
3. 授業のスタイルに関する質問
Q3. オンライン授業と対面授業のどちらを好みますか?(単一選択)
- オンライン授業が良い
- 対面授業が良い
- どちらでもよい
意図:近年、オンライン授業の需要が高まる中で、学生の本音を把握するために設定。オンライン授業の満足度が高ければ、学校側がよりデジタル教材を充実させるべきかどうかの判断材料になります。
4. 学校選びのポイントに関する質問
Q4. 進学先や学びの場を選ぶ際に最も重視するポイントは何ですか?(複数選択可)
- 学費
- 立地(通学のしやすさ)
- 学習環境(設備や教材)
- 教員の指導力
- 学校のブランド力・知名度
意図:学生が学校を選ぶ際に何を重視しているのかを把握することで、学校運営の方向性を考える材料とするために設定しました。例えば、「学習環境」の重視度が高ければ、新しい設備の導入が求められます。
5. 学習サポートに関する質問
Q5. どのような学習サポートがあると良いと思いますか?(自由回答)
意図:自由回答を取り入れることで、学生が抱えている学習の悩みや、現状のサポートに足りない部分を把握することを目的としました。選択式の設問では拾いきれないニーズを発掘する狙いがあります。
学生の学習意欲と進路意識調査 – 結果から見えた傾向
QiQUMOを活用したアンケート調査の結果、NN塾の生徒と全国の学生の間で、進路希望や学習意欲に関していくつかの明確な違いが見えてきました。例えば、全国的には「就職」を希望する学生が増えている一方で、NN塾の生徒は「大学進学」を希望する割合が高いことが判明。
また、オンライン授業への評価も分かれ、学習環境への求める条件も世代や学年ごとに異なっていることが明らかになりました。ここでは、調査結果を詳しく解説していきます。
1. 進路希望の傾向 – 全国 vs NN塾生
調査結果によると、全国の高校生・大学生の進路希望は以下のような傾向が見られました。
進路希望 | 全国の高校生 | NN塾の高校生 |
---|---|---|
大学進学 | 55% | 72% |
専門学校進学 | 18% | 12% |
就職希望 | 20% | 10% |
海外留学 | 7% | 6% |
主な発見:
- NN塾の生徒は大学進学を希望する割合が全国平均よりも高く、特に「難関大学」を目指す学生が多い。
- 全国平均では、大学進学よりも「就職」や「専門学校」進学を希望する割合が増加傾向にあり、進路選択の多様化が進んでいる。
- 留学希望者の割合は全体的に低めであり、新型コロナウイルスの影響や費用の問題が関係している可能性がある。
2. 学習時間と意欲の関係
「普段の学習時間」に関する設問では、以下のような結果が出ました。
学習時間 | 全国の高校生 | NN塾の高校生 |
---|---|---|
1時間未満 | 30% | 10% |
1〜2時間 | 40% | 35% |
2〜3時間 | 20% | 30% |
3時間以上 | 10% | 25% |
主な発見:
- NN塾の生徒は、全国の高校生よりも学習時間が長い傾向にある。
- 全国の高校生では「1時間未満」と答えた割合が30%と最も多く、日常的な学習習慣が十分に定着していない可能性がある。
- 一方で、NN塾では「3時間以上学習する」と回答した生徒が25%と比較的多く、学習環境の違いが影響していると考えられる。
3. オンライン授業の満足度と課題
「オンライン授業と対面授業のどちらを好むか?」という質問では、以下のような結果となりました。
授業の好み | 全国の学生 | NN塾の生徒 |
---|---|---|
オンライン授業を希望 | 35% | 20% |
対面授業を希望 | 50% | 70% |
どちらでもよい | 15% | 10% |
主な発見:
- 全国的には「オンライン授業を希望する」学生が35%にのぼるが、NN塾では20%と低めの結果に。
- NN塾の生徒は、教室で直接指導を受ける対面授業を好む傾向が強い。
- 「どちらでもよい」と回答した割合が全国では15%と一定数いることから、オンラインと対面のハイブリッド型の授業形態を求める声も少なくない。
4. 学校選びのポイントとサポートへの期待
「進学先を選ぶ際に何を重視するか?」という質問では、次のような結果が得られました。
選択肢 | 全国の学生 | NN塾の生徒 |
---|---|---|
学費 | 40% | 30% |
通学のしやすさ | 25% | 20% |
学習環境(設備・教材) | 50% | 65% |
教員の指導力 | 30% | 55% |
学校のブランド力・知名度 | 35% | 45% |
主な発見:
- 全国の学生は「学費の安さ」や「通学のしやすさ」を重視する割合が高いのに対し、NN塾の生徒は「学習環境」や「教員の指導力」を特に重視している。
- NN塾では、学校のブランド力も重要視されており、難関大学や人気の学部への進学意識が強い。
- 全国の傾向としては、「学費を抑えながら学べる環境」が求められており、教育機関として奨学金制度や学習支援プログラムを整備することが求められる。
調査結果をもとに実施した施策とその成果
NN塾は、この調査結果をもとに、より効果的な進路指導や学習サポート施策を導入しました。例えば、大学進学を希望する生徒が多いことを踏まえ、志望校別の対策講座を強化。また、学習環境を重視する生徒が多いため、自習スペースの拡充や、オンライン授業と対面授業のハイブリッド化を進める施策を実施しました。
1. 進路指導の強化
施策:
- 志望校別の進学説明会を実施し、大学ごとの特徴や入試対策を解説。
- 難関大学向けの特別講座を開講し、受験対策を強化。
成果:
- 参加者の満足度が高く、進学意欲が向上。
- 志望校選びの具体的な指針が明確になり、受験対策の方向性をつかみやすくなった。
2. 学習環境の充実
施策:
- 生徒が集中して学べる環境を提供するため、自習室の拡張と利用時間の延長を実施。
- オンライン授業のメリットを活かし、講師によるライブ授業を増やし、対面授業とのバランスを最適化。
成果:
- 自習室の利用率が向上し、学習時間の増加につながった。
- オンライン授業の受講者が増え、自宅学習の選択肢が広がった。
3. 進学情報の提供強化
施策:
- 調査結果をもとに「進学先選びのポイント」をまとめたガイドブックを制作し、オープンキャンパスで配布。
- 調査データを活用し、学校説明会や進路指導の内容をより具体的に調整。
成果:
- 進学説明会の参加率が向上し、保護者からの問い合わせが増加。
- 「データに基づいた進路指導」が評価され、信頼度が向上。
まとめ:データを活用した教育改善で未来をサポート
NN塾は、QiQUMOを活用した調査を通じて、生徒の進路意識や学習ニーズを明確に把握しました。その結果、志望校別の進路指導や学習環境の整備、オンラインと対面のハイブリッド授業の強化など、具体的な施策を実施。これにより、生徒の満足度が向上し、進学サポートの精度も高まりました。
また、調査データを活用した説明会やガイドブックの作成により、保護者や生徒からの信頼度もアップ。教育機関がデータを活用することで、より質の高い指導やサポートが可能となることを実証しました。今後も、学生の声を反映した教育づくりが求められるでしょう。