テーマパークでQiQUMOを活用!動線と混雑の“体感満足度”をリアルタイムで可視化した事例

「どこが混んでいて、どこが快適なのか?」をリアルタイムで把握することは、テーマパーク運営にとって大きな課題です。

ZPエンターテインメント社が運営する大型テーマパークでは、来園者の体感混雑度や動線の快適さを定量的に把握し、ピークタイムの誘導やスタッフ配置を最適化するため、セルフ型アンケートツール「QiQUMO(キクモ)」を導入。スマートフォンから誰でも簡単に答えられる仕組みを用意し、現地で“今”感じているリアルな声を収集しました。

本記事では、どのような設問を設計し、どのような示唆を得て、どんな改善につながったのかをご紹介します。

現地の“体感満足度”をその場で把握──調査実施の背景

ZP社がQiQUMOを導入した理由は、混雑時に顕在化する「不満」を見逃さず、施設運営にフィードバックするためでした。アトラクションの待機列、休憩スペース、飲食エリアの混雑など、どれも来園者満足度に直結します。

従来の“日報”や“月次アンケート”ではタイムラグが大きく、改善のタイミングが後手に回りがちでした。そこで「現地で、いま、この瞬間の体感を収集したい」という思いから、スマホで手軽に回答できるQiQUMOのリアルタイム調査がスタートしました。

設問構成と配信方法──体感×ビジュアル×自由回答で「声」を立体化

ZP社では、スタッフが各エリアでQiQUMOのQRコードを掲示し、来園者がその場でスマホから回答できる方式を採用。以下のような設問で構成しました。

テーマパークの設問例

【画像選択】今いる場所をお選びください

  • ジェットコースター
  • 観覧車
  • フードコート
  • ※以下、その他のアトラクション

【均等尺度】今の混雑具合をどう感じていますか?

  • 1(かなり空いている)
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7(非常に混雑している)

【単一選択マトリクス】以下の点について、今の場所の満足度を教えてください

  •  待ち時間の長さ
    • とても満足
    • 満足
    • 普通
    • 不満
    • とても不満
  • 案内表示のわかりやすさ
  • ベンチや日陰の有無
  • 案内スタッフの対応

※選択肢はランダム


【ランク付け】待ち時間が短いと感じたアトラクションを上位3つまでお選びください

【自由入力(複数行)】今後、混雑改善のためにあったら嬉しい工夫やアイデアがあればご記入ください

この設問構成により、「混雑の場所」と「感じた不満点」、さらに「どのアトラクションの体験価値が高いか」といった観点を同時に把握できるようになりました。

収集データで“動線の偏り”と“体感ギャップ”が明確に

QiQUMOによって集まった約3,000件の回答からは、以下のような傾向が浮かび上がりました。

主な調査結果(抜粋)

  • 混雑の体感スコア(均等尺度):
    • ジェットコースター前 6.3
    • フードコート西口 6.0
    • 観覧車周辺 3.5
  • マトリクス評価:
    • 待ち時間の長さ(平均):2.9
    • 案内表示のわかりやすさ:3.7
    • 日陰やベンチの有無:2.4
    • スタッフの対応:4.1
  • ランク付け:待ち時間が短いと感じた上位は「メリーゴーランド」「アニマルふれあい広場」「噴水エリア」
  • 自由回答の代表キーワード:
    • 日陰がなくて暑い
    • 列の案内表示が見づらい
    • どこに並んでいいかわからない

「施設全体の待ち時間」は同じでも、体感ストレスには大きな差があることがデータから明らかになりました。特に、日陰やベンチの有無が体験満足度を大きく左右していたのは運営チームにとっても新たな気づきとなりました。

QiQUMOの活用ポイント──混雑緩和の即時判断をサポート

ZP社がQiQUMOを導入して良かったと感じているポイントは、以下の3点です。

① 混雑の“見える化”でリアルタイム判断

各アトラクション前での回答がリアルタイムでQiQUMOのダッシュボードに反映され、混雑状況を「今、どこが最もストレスか」として即座に把握。これにより、フードコートの座席増設やベンチの増設を即断し、混雑の分散に役立ちました。

② スタッフ配置を“データで最適化”

マトリクス回答で評価の低かったエリアに、インフォメーションスタッフを増員する動きが即日で実行され、来園者の不満が減少。特に「列の案内がない」という声が多かったエリアでは、翌日から案内板を増設し、混乱が大幅に解消されました。

③ 自由回答から“改善の芽”を抽出

「日陰がない」「屋根付きの列がほしい」「ベビーカーの優先レーンがあれば嬉しい」といった声が多数寄せられ、運営チームではすぐに企画会議を実施。今後の施設レイアウト改善のヒントとして整理されました。

今後の活用──季節イベントや新アトラクションでも展開予定

ZP社では、今回の調査結果を受けて「季節ごとの混雑傾向」や「雨天時の回遊動線」の可視化にもQiQUMOを活用する予定です。また、新アトラクションの導入時には、事前の期待度調査やオープン初期の満足度把握も視野に入れ、常に“現場の声”を起点に改善を繰り返すサイクルを回していきます。

QiQUMOによる混雑・体感満足度調査で実現する、テーマパーク運営の進化

ZP社では、大型テーマパークにおいてQiQUMOを活用し、「現在地」「体感混雑度」「案内満足度」「改善要望」などを組み合わせたアンケートを実施しました。

来園者の動線や混雑に関するリアルな声をその場で収集・可視化することで、混雑緩和やストレス軽減、案内精度の向上へとつながるPDCAサイクルをスピーディーに回しています。

  • 混雑可視化:画像選択+均等尺度で、混雑を感じる場所や度合いを即時把握。リアルタイムで館内マップへ反映し、ピーク対応を柔軟に。
  • スタッフ配置最適化:マトリクス評価で低スコアだったエリアへ案内係を増員し、「どこに並べばいいかわからない」という不満を軽減。
  • 利便性の可視化:ランク付けで“待ち時間が短く快適だったアトラクション”を特定。回遊動線や優先エリア設定の参考に。
  • 改善提案の抽出:自由入力のテキストから「屋根付きの列」「日陰スペースの拡充」など、改善に直結する具体意見を収集。

QiQUMOの「リアルタイム可視化」「ビジュアル設問」「多角的満足度評価」「自由入力による声の拾い上げ」は、テーマパークのように混雑が発生しやすく、現場判断が重要な施設において大きな力を発揮します。

もし貴社でも「来園者の体感満足度を根拠に改善したい」「混雑の可視化で運営判断をスムーズにしたい」とお考えなら、QiQUMOの導入をご検討ください。声を聞き、改善を重ねることで、“また来たい”と思われる場づくりが可能になるはずです。