600名の調査で見えた“シニアエンジニアの働く意欲”ー立ち上げ期の事業方向性を検証したQiQUMO導入事例|株式会社モロ(レガシーフォース)

シニアITエンジニア特化のマッチングサービス「レガシーフォース」を展開する株式会社モロは、設立から間もない創業期に、自社の事業ドメインと社会的ニーズの重なりを確かめるための市場調査をQiQUMOで実施しました。

多くの企業や官公庁では、いまだにCOBOLなど旧来の言語で動く基幹システムが稼働しており、熟練エンジニアの知見と経験は欠かせません。一方で、世代交代やAI時代への移行が進む中、シニアエンジニアが持つ価値をどう再定義し、活かしていくかは社会全体の課題となっています。

モロは「経験を持つ人が、年齢ではなくスキルで評価される社会をつくる」ことを掲げ、まずはデータでその実態を明らかにしようと、QiQUMOを活用して全国の40〜60代エンジニア600名を対象に調査を実施しました。

本記事では、その調査から見えてきたシニア層の働く意欲と、事業方針の確立にどうつながったのかを、株式会社モロ代表取締役の前田洋平氏に聞きました。


株式会社モロ

設立:2024年1月23日
資本金等:9,867百万円(資本金、資本剰余金の合計額)
代表者:前田 洋平
事業内容:シニアITエンジニア特化のマッチングサービス「レガシーフォース」の運営、ITエンジニアリング、コンサルティング、人材紹介


目次

立ち上げ初期、事業の方向性を確かめるための調査にQiQUMOを活用

ーQiQUMOを利用した背景をお聞かせください

当社は「レガシーフォース」という、シニアITエンジニア特化のマッチングサービスを展開しています。サービスを提供している理由は、エンジニアと彼らのつくったシステムを利用する企業の双方に、解決すべき課題があったからです。

日本の多くの企業や官公庁では、いまだにCOBOLなどの旧来言語で動く基幹システムが稼働しており、ベテランITエンジニアは欠かせない存在です。仕様書が不十分なまま長年運用されてきたシステムを、経験と暗黙知で理解し、保守・改修を担っています。

さらに、若手への技術継承や、レガシーからクラウド・AIシステムへの移行プロジェクトでも重要な役割を果たしています。こうした状況の中で、シニア世代の技術活用は、人材不足が深刻化する日本のエンジニア業界において、今後ますます重要性を増していくと考えています。

設立直後は、まだ事業ドメインが完全に定まっておらず、どの領域に焦点を当てるべきかを模索していました。経験豊富なエンジニアが正当に評価されず、キャリアを途中で諦めてしまう現状を変えたい。その思いを形にするためには、まず社会全体の意識を定量的に把握する必要がありました。

そこでQiQUMOを活用し、全国の40〜60代エンジニア600名を対象にアンケートを実施することになりました。

ITエンジニアとして働きたい年齢
シニアエンジニアの自己投資とキャリアに関する調査より引用(株式会社モロが2025年9月にQiQUMOを利用し実施)

調査の結果、「定年を過ぎても働き続けたい」と回答する層が想定以上に多く、60代でもキャリアを継続したい意欲が強いことが明らかになりました。

また、AIなど新しい技術への関心も高く、これまでシニアが培ってきた経験と新技術の組み合わせが必要とされる場面も可視化できました。

AI技術の習得意欲
2025年7月に実施したQiQUMO利用の「ベテランエンジニアに関する実態調査」より引用

一方で、今後のキャリアについて、「年収ダウン」や「技術力の劣化」「AIの脅威」などを不安に感じる人が多いことも判明しました。

ITエンジニアとしてのキャリアへの不安

特に50代では「年収の低下」への不安が強く、役職定年や昇給鈍化といった現実的課題が背景にあります。 40代では「AIに仕事を奪われるのでは」という懸念が多く、年代が上がるほど「技術変化への対応」や「技術の劣化」への不安に変わっていく傾向が見られました。


多くのシニアエンジニアは働く意欲を持ちながらも、自身の技術を活かせる場や、年収を維持して働ける環境を求めています。

レガシーフォースは、まさにその課題を解決するためのサービスです。経験と技術を正当に評価し、年齢ではなくスキルで働き方を選べる社会をつくることを目指しています。今回の調査により、レガシーフォースが進むべき方向が明確になったと感じています。

回答スピードとUIの使いやすさ、データの信頼性に感動

ーQiQUMOを利用した感想をお聞かせください

シニア層のITエンジニアという対象で、ここまでスピーディーに600件の有効回答が集まるとは想定していませんでした。母集団形成の速さに加え、QiQUMOの画面設計は非常に直感的で、初めての利用でも迷うことなく操作できました。視覚的にも感覚的にも理解しやすく、スムーズに調査設計を進められた点が印象的でした。

その後、個別ヒアリングを実施した際にも調査と同様の傾向が見られ、定量データと定性的な現場感が一致したこともありデータへの信頼が一層高まりました。

立ち上げ間もないサービスでもメディア露出に成功。調査がブランドの資産に

ーQiQUMOで実施した調査結果は、事業に活かされていますか

調査結果をもとにプレスリリースを発信したところ、IT・ビジネス系メディアを中心に複数媒体で取り上げられました。まだ知名度の低い立ち上げ期のサービスでも、データを軸にした社会的メッセージを発信できたことは大きな成果です。QiQUMOは、単なるアンケートツールではなく、事業の信頼性を支える発信基盤としても非常に優れていると感じています。

今後も定期的に調査を行い、社会の変化を可視化していきたい

ーQiQUMOへの期待などございましたらお聞かせください

今後も定期的にQiQUMOを活用してシニアエンジニアの働く意識やAIスキルへの適応などを継続的に追っていく予定です。調査データを通じて、働くことの意味やキャリア観の変化を社会全体に発信していきたいと考えています。

「QiQUMO」とは?
QiQUMOは、ドラッグアンドドロップで直感的に操作できるためアンケート作成が簡単!1問10円(税抜き)でご利用いただけるので、リーズナブルな価格で気軽にアンケートを実施いただけます。

属性に含まれない条件で対象者を抽出したい場合は「事前抽出アンケート」を実施して対象者を見つけてから、本調査を配信することもできます。

ぜひ、この機会にQiQUMOをお試しください!
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