アンケートサービス・調査会社比較の記事でわかること
アンケート実施の6工程(調査設計・設問作成・実施/回収・集計・分析・改善/業務活用)とサービスごとのカバー範囲
調査会社、セルフ型ツール、フォーム作成、業務システム、分析/VOC活用型の5大カテゴリの違い
クロス・マーケティングやQiQUMO、Googleフォームなど、主要ツールの機能・料金・納期比較
自社リスト配信と外部モニター配信の使い分けと、AIによる設問作成・分析支援機能の活用ポイント
顧客管理(CRM)や人事データ連携、テキストマイニング(VOC)に強みを持つ専門ツールの特徴
・自社工数、実施頻度、必要サンプル数、管理品質、総コストから逆算する失敗しないサービスの選び方
自社工数、実施頻度、必要サンプル数、管理品質、総コストから逆算する失敗しないサービスの選び方
アンケートを実施するためのサービスには、調査会社、セルフ型アンケートツール、フォーム作成ツール、CRMなどの業務システムなどの、さまざまな選択肢が存在します。
しかし、それぞれ対応する範囲が異なるため、料金や機能だけを比較しても、自社に合うサービスを判断するのは簡単ではありません。
本記事では、アンケートの実施プロセスを「調査設計、設問作成、実施・回収、集計、分析・改善・業務活用」の6つに分け、各カテゴリや主要サービスがどこまで対応しているかを比較します。自社に必要なアンケートサービスを選ぶ際の参考にしてください。
1. アンケートサービスが比較しづらい理由
アンケートサービスには、Googleフォームのようなフォーム作成ツール、セルフ型アンケートツール、調査会社、CRM・人事システムに付随するアンケート機能など、性質の異なるサービスが含まれています。
いずれも、アンケートを作成し、回答を集めるという点では共通していますが、実際にカバーする業務範囲は大きく異なります。
特に違いが出るのが、誰から回答を集めるかです。顧客満足度調査や従業員調査では、自社の顧客や従業員に回答を依頼するのが一般的です。一方、市場調査では、年齢や居住地などの条件に合う外部モニターを利用します。
アンケートサービスを比較する際は、「どこまでサービス側が担うのか」「自社でどの程度の作業が必要か」「どのような回答者を集められるのか」「集めたデータをその後どのように活用するのか」を切り分けておく必要があります。
これらを整理せずに選定を進めると、導入目的に合致しないサービスを採用してしまい、想定以上に社内の運用負担が増加しかねません。
2. アンケート実施の6つのプロセスとサービスのカバー範囲
アンケートサービスを比較する際は、機能数や料金だけを見るのではなく、アンケートを実施する一連の業務のうち、どこまでをサービスに任せられるかを整理すると違いが明確になります。
アンケートは基本的に次の6つのプロセスで進みます。

調査設計
何を明らかにするのか、結果を何の判断に使うのかを決め、対象者や調査方法、必要な回答数などを設計する
設問作成
質問文や選択肢を作成し、回答形式、分岐条件、回答画面などを設定する
実施・回収
アンケートを回答者へ届け、回答を集める
集計
回答データを整理し、単純集計やクロス集計、グラフ化などを行う
分析
集計結果や自由回答などから傾向や要因を読み取り、示唆を整理する
改善・業務活用
調査結果を商品・サービス改善、顧客対応、マーケティング、人事施策などの具体的な施策や意思決定につなげる
このうち実施・回収には、複数の方法があります。
自社が保有する顧客リストや従業員リストへメール、URL、QRコードで届けるリスト配信、Webサイトやアプリ上で回答を募る方法、アンケートサービスが保有・提携するモニターへ届けるモニター配信などです。
リスト配信とモニター配信は異なるアンケートの種類ではなく、誰にどのように届けるかという実施・回収方法の違いにあたります。
2-1. アンケートサービスによってカバーするプロセスが異なる
アンケート関連のサービスは、6つのプロセスすべてを同じように担うわけではありません。調査設計から分析まで専門家へ委託できる調査会社もあれば、利用者自身が設問を作って回答を集めることを中心としたツールもあります。
また、集めた回答を顧客情報や従業員情報と結び付け、その後の業務まで支援するサービスもあります。
大まかなカバー範囲を整理すると、次のようになります。

※「○」はそのカテゴリが主にカバーする工程、「△」はサービスやプラン、オプション、外部連携などによって対応する工程、「-」は通常は中心的な提供範囲に含まれない工程を示しています。実際の対応範囲は個別のサービスによって異なります。
調査会社へ調査全体を委託する場合は、調査目的の整理や調査設計から、設問作成、実施、集計、分析、レポート作成まで、調査業務全体を丸ごとアウトソースすることになります。
セルフ型アンケートツールは、利用者自身が調査を進めることを前提に、設問作成から実施・回収、集計までを中心にカバーします。サービスによってはAIによる設問作成支援や分析機能、モニターへの配信にも対応します。
フォーム作成ツールも設問作成から回収、基本的な集計まで対応しますが、アンケート専用ではなく、問い合わせや申し込みなど幅広いフォーム用途を想定したサービスが多い点が異なります。
業務システム・顧客接点型は回答を集めることだけでなく、CRMの顧客情報や従業員データ、購買履歴、アプリの利用状況などと回答を結び付け、その後の顧客対応やマーケティング、人事施策などへつなげる部分までを得意とします。
口コミ、問い合わせなどを分析したい場合は、分析・VOC活用型が選択肢になります。VOCとは「Voice of Customer」の略で、顧客から寄せられる意見や要望などを指します。このカテゴリはアンケートを作成・配信する工程よりも、集めたデータを分析して課題を発見し、改善へつなげる工程が中心です。
3. カテゴリ別アンケートサービスの比較
3-1. 調査会社|調査企画・設計から分析・レポートまで任せる
調査会社に委託する方法では、調査の目的や課題の整理から、調査企画・設計、調査票の作成、アンケートの実施・回収、集計、分析、レポート作成まで、アンケート調査の一連の工程を幅広く任せられます。
調査結果を重要な意思決定に利用する場合や、調査設計・分析のノウハウを社内だけでは補いにくい場合に適した方法です。
依頼範囲は、企画からレポートまでを一括して任せる方法のほか、実査のみ、集計まで、分析・レポート作成までなど、必要な工程に絞ることもできます。
各社とも対応範囲が広いため、基本料金に含まれる工程や納品物、オプション、納期などを確認します。
調査会社 | 主な対応範囲 | 料金例 | 設計・分析・レポート | スケジュールの目安 | 主な納品物・特徴 | 公式情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|
クロス・マーケティング | 課題のヒアリング、調査企画・設計、調査票作成、実査、集計、分析、レポート | 10問×100人:9万円~ | 企画からレポートまでフルサポート可能。実査のみの場合も、クロス集計やレポート作成をオプションで追加可能 | 実査のみ最短2~3日、フルサポートは約2週間~ | ローデータ、GT表、Cross Finder2用データ、調査画面HTMLが基本。クロス集計表・調査報告書はオプション | |
マクロミル | 調査設計、アンケート画面作成、配信・回収、集計、分析・レポート | 本調査10問×100人:11万円 | 調査設計やクロス集計、分析レポートを含めた依頼にも対応。依頼内容に応じて見積もり | インターネットリサーチは申込みから最短3営業日で結果納品 | Web調査画面作成、配信・回収、ローデータ、GT表、QuickCross用データを基本料金に含む | |
インテージ | 調査企画、調査票作成、実査、集計・分析をリサーチャーが支援 | 基本費用13.3万円~。画面作成からデータ納品まで | リサーチャーが企画・調査票作成・集計・分析を支援。報告書作成はオプション | 調査開始後最短48時間以内にデータ納品。調査票入稿からは最短4営業日 | ローデータ、クロス集計表、Lyche-Boardが基本。購買・メディア接触データ等との組み合わせにも対応 | |
アスマーク | 調査設計、調査票作成、実査、集計、分析、レポート | 基本料金5問×100人:4万円、10問×100人:5万円 | トータルサポートと実査のみの双方に対応。集計、自由回答解析、検定、各種分析、レポート作成などを追加可能 | 5問×100人の料金例では3営業日。集計・標準レポートを含む例では14営業日 | 基本料金は画面作成、配信、回収、データチェック、ローデータ納品まで。集計・分析等を追加可能 | |
マイボイスコム | 調査企画・設計、調査票作成、実査、集計、分析、レポート作成・報告 | 要見積もり | 回収・集計のみからレポート作成まで依頼範囲を選択可能 | 調査票設計からレポート作成まで、20問で14営業日、40問で17営業日が目安 | データ回収+単純集計ではローデータと単純集計表を納品。クロス集計、分析、レポート等にも対応 | |
ネオマーケティング | ヒアリング・企画、調査票作成、配信・回収、データチェック、集計、レポート、結果活用支援 | 100サンプル×10問:7.4万円~(参考価格) | 調査設計から実施までのオーダーメイド型。報告書作成や調査結果を活用した施策の支援にも対応 | 通常は依頼から1週間~10日程度でデータ納品。モニター調査では最短3営業日の実績あり | 料金例ではローデータ、GT表、クロス集計表、FA集、調査票を納品 |
※料金やスケジュールは各社が公開している例・目安です。対象者の条件や出現率、スクリーニング、設問数、サンプル数、分析内容、納品物などによって変わります。
6社とも調査企画・設計から分析・レポートまで幅広く対応しているため、対応工程の違いだけでは大きな差が出にくいカテゴリです。
比較の軸になるのは、基本料金に含まれる納品物、依頼範囲の刻み方、納期の3点です。
納品物では、インテージとネオマーケティングが料金例の時点でクロス集計表まで含み、クロス・マーケティング、マクロミル、アスマークはローデータやGT表までが基本で、クロス集計表や報告書は追加の依頼で対応します。
依頼範囲については、クロス・マーケティング、アスマーク、マイボイスコムが実査のみ、あるいは集計までといった部分委託を選べると明示しています。
納期は、実査のみであれば最短2〜3営業日、集計・レポートまで含めると2週間前後が目安となり、社内の意思決定スケジュールから逆算して選定します。
調査会社を7社に絞って徹底的に調べた情報がこちらからご確認いただけます。
3-2. セルフ型アンケートツール|担当者が自分で調査を動かす
セルフ型アンケートツールは、利用者が管理画面上でアンケートを作成し、配信・回収から集計までを進められるサービスです。
調査会社への委託と比べて必要なタイミングで調査を実施しやすく、設問数や回収数に応じた従量課金を採用するサービスが多いです。
主なカバー範囲は、設問作成→実施・回収→集計です。AIによる設問作成や調査結果の分析まで機能を広げているサービスもあります。
また、自社の顧客・会員などから回答を集めるのか、サービス側のモニターを利用するのかによっても選択肢が変わります。
サービス | リスト配信(自社保有対象) | モニター配信 | AIによる設問作成 | 集計 | 分析 | 料金・無料利用の目安 | 公式情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
QiQUMO | ○ | ○ | ○ | ○ | △※1 | 基本使用料0円。本調査は設問数×回収数×10円(税別)、最低2,200円 | |
Questant | ○ | ○ | - | ○ | - | 無料プランあり。年間プランは5万円~。パネル調査は10問×100人=1万円など | |
SurveyMonkey | ○ | ○※2 | ○ | ○ | ○ | Basicは無料。有料プランでは回答数やロジック、分析機能などを拡張 | |
QuestionPro | ○ | ○※3 | ○ | ○ | ○ | Essentialsは無料。Advancedは99ドル/ユーザー・月(年払い)。Research Suiteは要問い合わせ | |
Fastask | 不明※4 | ○ | - | ○ | ○(AI分析レポート) | 調査費用はオンラインで試算。無料トライアルあり | |
Freeasy | ○※5 | ○ | - | ○ | - | モニター調査は1問×1人10円(税別)。FreeasyASPは月1回、50問×3,000回答まで無料 | |
Surveroid | ○ | ○ | ○ | ○ | - | 国内モニターは1問×1人10円(税別)、最低1万円。オープンアンケートは2万円~ | |
スマートアンサー | 不明※4 | ○ | - | ○ | - | 10問×100サンプル=1万円~。最短当日での調査結果取得を案内 | |
GMO Ask | △※6 | ○ | - | ○ | - | 初期・月額利用料0円。1問×1回答10円(税別)、最低1万円 |
※「○」は公式情報で該当機能を確認できるもの、「-」は今回の比較基準に該当する機能を確認できないもの、「不明」は公開情報だけでは判断できないものです。
※1 QiQUMO本体は集計・クロス集計が中心で、AIによる分析コメント付きレポートは別サービス「レポートDX」で対応します。
※2 SurveyMonkeyではリサーチパネルを利用できます。利用条件や提供範囲は契約内容などによって異なります。
※3 QuestionProのモニター利用はResearch Suiteなどのリサーチ領域で提供されます。
※4 Fastaskとスマートアンサーはモニター配信を中心としており、自社顧客や従業員などへ一般URLで配信する機能は、確認した公式公開情報だけでは判定できません。
※5 Freeasyの自社対象者向け配信は別サービス「FreeasyASP」で提供されます。
※6 GMO Askはモニター配信を中心とするサービスです。Google Formsを利用する方式では、自社で確保した対象者にも同じフォームを利用できます。
セルフ型は、自社対象者とモニターの双方を扱うタイプと、モニター調査を中心とするタイプに大きく分けられます。
前者にはQiQUMO、Questant、SurveyMonkey、QuestionPro、Freeasy、Surveroid、後者にはFastask、スマートアンサー、GMO Askが該当します。
ただし、同じ「両対応」でも同一サービス内で切り替えるものと別サービスを利用するものがあるため、運用方法まで確認しておく必要があります。
さらに、AIの使い方もサービスによって異なります。設問作成を支援するサービスと、回収後の分析を支援するサービスがあるため、回答者の集め方→設問作成支援→集計・分析の範囲→料金体系の順に確認すると、スムーズに比較検討を進められます。
3-3. フォーム作成ツール|手軽に作成・回収する
フォーム作成ツールは、Web上で質問フォームを作り、URLなどを使って回答を集めるサービスです。アンケートだけでなく、問い合わせ、申し込み、イベント受付など幅広い用途に使えます。
アンケートに利用する場合は、回答者を自社で確保し、設問作成→配信・回収→基本的な集計までを行う使い方が中心です。
顧客満足度調査や従業員アンケート、セミナー参加者へのアンケートなど、回答を依頼する相手が決まっているケースに適しています。
また、フォーム機能がベースになっていることから、アンケートの集計・分析にどれだけ重きを置くかがセルフ型アンケートツールとの使い分けの基準になります。
サービス | 集計 | 分析 | 外部連携 | 回答後の顧客管理 | 料金・無料利用の目安 | 公式情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|
Googleフォーム | ○ | △※1 | ○ | - | 個人利用は無料。法人ではGoogle Workspaceの各プランに含まれる | |
Microsoft Forms | ○ | △※2 | ○ | - | Microsoftアカウントで利用可能。法人ではMicrosoft 365の各プランにFormsを含む | |
Typeform | ○ | ○※3 | ○ | ○※4 | 無料トライアルあり。有料プランは回答数や機能に応じて設定 | |
formrun | ○ | - | ○ | ○ | FREE 0円。BEGINNERは年契約で2,980円/月(税別)~ | |
Cuenote Survey | ○ | - | ○ | △(外部連携) | 初期5万円、Standard 1.5万円/月、Professional 1.8万円/月(税別) | |
WEBCAS formulator | ○ | - | ○ | △(DB連携) | ASP Standard:初期5万円+3万円/月、Expert:初期7.5万円+4.5万円/月 | |
Tayori | ○ | - | △ | -※5 | Free 0円。Starter 3,800円/月、Professional 11,980円/月など(税別) | |
Formzu(フォームズ) | ○ | - | △ | - | Free 0円。Personal 年7,900円、Business 年15,200円など(税込) |
※「○」は公式情報で該当機能を確認できるもの、「△」は一部機能・対象プラン・外部連携などを通じて対応するもの、「-」は今回の比較基準に該当する機能を確認できないものです。
※1 Googleフォームでは対象プランでGeminiによる自由回答の要約などを利用できますが、今回の記事では限定的な分析支援として△にしています。
※2 Microsoft Formsでは対象ライセンスでCopilotによる分析支援を利用できますが、アンケート専用の分析基盤とは異なるため△としています。
※3 TypeformのSmart Insightsは対象プランで、自由回答のトピック・感情分析や定量回答のAI分析などに対応します。
※4 Typeformには回答者情報を連絡先として管理するContacts機能があります。
※5 Tayoriは「フォーム」と「アンケート」を別機能として提供しており、問い合わせ対応用の受信箱はフォーム側の機能です。
フォーム作成ツールは、機能の広がり方からいくつかのタイプに分けられます。
Googleフォーム/Microsoft Formsは基本的な作成・回収・集計を低コストで行うタイプ、Typeform/formrunは分析や回答後の顧客管理まで広げるタイプ、Cuenote Survey/WEBCAS formulatorは既存システムとの連携を重視する企業向けタイプです。
TayoriやFormzuは、低コストでシンプルなアンケートを実施したい場合の候補になります。
回答を集めて集計するところまでで足りるのか、分析、顧客管理、既存システムとの連携まで必要なのかを整理すると、必要以上に高機能なサービスを選ばずに済みます。
3-4. 業務システム・顧客接点型|回答を顧客・従業員データや次の業務につなぐ
業務システム・顧客接点型は、アンケートで集めた回答をCRM(顧客管理システム)や人事データ、購買履歴、アプリの利用状況などと結び付けて活用するサービスです。
設問作成や回答回収だけで完結せず、「誰がどのように回答したか」を既存データと組み合わせ、回答後の顧客対応やマーケティング施策、人事施策などにつなげることに特徴があります。
このカテゴリでは回答を紐付けられるデータの種類と、回答後に接続できる業務の範囲を確認します。
サービス | 主な回答対象 | 既存データとの紐付け | 分析・可視化 | 回答後のアクション | 外部フォーム | 料金・契約の目安 | 公式情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
kintone | 社員、顧客、取引先、イベント参加者など | 回答をkintoneのレコードとして蓄積し、他の業務データと同じ基盤で管理 | 集計・グラフ表示 | 回答を社内で共有し、コメントや後続業務へ接続 | 社外回答では原則必要※1 | ライト 1,000円、スタンダード 1,800円/ユーザー・月(税別)など | |
Synergy! | 顧客、会員、見込み客、一般回答者 | 回答を顧客DBへ登録し、属性や行動履歴などと掛け合わせ | 単純集計、リアルタイムレポート、クロス集計 | 追跡調査、未回答者への再依頼、メール施策など | 不要 | DB+フォームは初期11.8万円、月2.2万円~。アンケート機能は月2.2万円~(税別) | |
Zoho Survey+Zoho CRM | 見込み客、既存顧客、一般回答者 | Surveyの回答をCRMのリードや連絡先に同期し、CRM項目へマッピング | フィルター、ワードクラウド、感情分析など | CRMへの顧客登録・更新、ワークフロー、営業フォロー | 必要※2 | Zoho Surveyは無料プランあり。ベーシック1,050円/月(年間プラン) | |
HubSpot Service Hub | CRM上の顧客・コンタクト | コンタクト、会社、取引、チケットなどのCRM情報を使って配信対象を設定 | NPS、CSAT、CESなどのダッシュボード、推移・傾向の可視化 | 回答に応じたワークフロー、通知、リマインド | 不要 | 顧客フィードバック機能はService Hub Professional 12,000円/シート・月~など | |
Salesforce Feedback Management | 顧客、リード、ユーザーなど | CRMの顧客情報とアンケート回答を紐付けて管理 | Customer Lifecycle Analytics。上位機能ではセンチメント分析やAI支援にも対応 | 顧客対応や業務フロー、改善施策へ接続 | 不要 | Survey Response Pack 1,000件の回答 36,000円/年 | |
CustomerRings | 主にBtoC・D2Cの顧客、会員 | 顧客情報、購買履歴、アンケート、Web行動などを統合 | 自動集計、CSポートフォリオ、テキストマイニング、回答推移など | 回答内容で顧客をセグメントし、メール等の施策へ活用 | 不要 | 個別見積もり。初期費用・設定支援費+月額費用 | |
Yappli | 自社アプリのユーザー | フォームで取得した属性とアプリ内行動・イベントデータを組み合わせ、CRM・CDPとも連携 | アプリ行動の可視化。BIツール等への連携も可能 | 回答や属性に応じたコンテンツの出し分け、顧客施策 | 不要※3 | 個別見積もり。初期制作費+月額費用 | |
ABILI Voice | 店舗・施設などの来店顧客 | 店舗・拠点単位で回答を整理・可視化 | 店舗別・拠点別レポート、期間比較、評価項目別分析 | 低評価やコメントをSV・店長などへ通知し、店舗改善へ接続 | 不要 | 月8万円(税別)~。店舗数・アンケート数で変動 | |
HRBrain 組織診断サーベイ | 従業員 | 部署、職種、資格、スキル、人事評価などと回答を組み合わせ | クロス分析、テキストマイニング、ギャップ分析、重要度分析など | 改善施策、育成・配置などの人事施策へ活用 | 不要 | 利用人数に応じた個別見積もり | |
SmartHR 従業員サーベイ | 従業員 | 部署、役職、雇用形態、勤続年数などの従業員データと回答を結合 | 自動集計、属性クロス、時系列推移、AIによる自由回答要約など | 組織課題の把握や人事施策の検討 | 不要 | 個別見積もり。従業員サーベイは対象プラン・有料オプションで提供 | |
カオナビ | 従業員 | アンケート結果を評価、スキルなどの人材情報と組み合わせて管理 | 社員データのグラフ・ダッシュボード、AI分析など | 配置、育成、エンゲージメントなどの人材マネジメントへ活用 | 不要 | 利用機能・利用人数による個別見積もり | |
CREATIVE SURVEY | 顧客、会員、従業員、見込み客など | Salesforce、CDP、自社DB、会員基盤などへ回答データを連携 | リアルタイムダッシュボード、クロス集計、テキストマイニング | Salesforceへの項目マッピング、営業優先度判定、メール配信など | 必要※4 | 要問い合わせ |
※1 kintoneの利用者以外から回答を集める場合は、Webフォーム用のプラグインや連携サービスを利用する構成が一般的です。
※2 Zoho Surveyは独立したアンケート製品をZoho CRMと連携させて利用します。
※3 Yappliではアプリ内フォームが回答接点となります。
※4 CREATIVE SURVEYは独立したアンケート/フォーム製品をSalesforceなどの業務システムと連携させる構成です。
このカテゴリは、回答を何のデータと結び付けるかによってタイプが分かれます。
Synergy!、HubSpot、Salesforce、CustomerRingsはCRM・顧客データと結び付けるタイプ、HRBrain、SmartHR、カオナビは人事データと結び付けるタイプ、kintone、Yappli、ABILI Voiceは、既存の業務基盤や顧客接点から回答後の業務へつなぐタイプです。
一方、Zoho SurveyとCREATIVE SURVEYは、独立したアンケート製品で回答を集め、CRMやCDPなどへ連携します。顧客フォロー、組織改善、店舗改善など、回答後に実行したい業務から逆算して選ぶことがポイントです。
3-5. 分析・VOC活用型|集めた声を分析し、改善につなげる
分析・VOC活用型は、アンケートや口コミ、問い合わせ、SNSなどですでに集まっている顧客の声を取り込み、分析・可視化から改善施策の検討までを支援するサービスです。
VOCは、アンケートの自由回答、口コミ、問い合わせ履歴、コールセンターの応対記録など、顧客から得られる意見や要望を指します。
このカテゴリでは回答を集める工程よりも、集まったデータから傾向や課題を発見し、その後の改善につなげる工程が中心になります。
サービス | 主な入力データ | テキスト分析 | AIによる分類・要約 | 定量・可視化 | 改善アクション支援 | データ連携・自動取込 | 料金・導入の目安 | 公式情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
見える化エンジン | アンケート、SNS、問い合わせ、コール・チャット・メールログ、音声認識データなど | ○ | ○ | ○ | ○※1 | ○ | 要見積もり。基本プラン+必要に応じてオプション | |
YOSHINA | アンケート、レビュー、SNS、Web、コールセンター、メール、チャットなどのテキスト。音声はオプション | ○ | ○ | ○ | △※2 | ○※3 | トライアルプラン5万円/月から | |
口コミコム | Googleマップなどの口コミ、自社アンケート | ○ | ○ | ○ | ○※4 | ○※5 | 要問い合わせ。販売価格は資料等で案内 |
※1 見える化エンジンでは、分析結果から改善施策・担当部門・進捗を管理する機能も提供されています。Webアンケート作成・収集はオプションです。
※2 YOSHINAの改善支援は、ツール内で施策を実行するというより、分析・レポート作成などの伴走支援が中心です。「YOSHINAリサーチ調査」を利用すれば調査工程まで依頼できます。
※3 YOSHINAのデータ連携APIはオプションです。
※4 口コミコムでは口コミへの返信、AIによる返信案、店舗改善・集客施策などへつなげられます。
※5 口コミコムのデータ連携は、Googleマップをはじめとする口コミ・グルメサイトなどとの連携を中心としています。
3つのサービスは用途が比較的明確に分かれます。見える化エンジンは複数チャネルのVOCを統合して分析・改善管理まで行うタイプ、YOSHINAは大量のテキストをAIで分類・分析するタイプ、口コミコムは店舗・多拠点ビジネスの口コミを分析し、返信や集客施策までつなげるタイプです。
選定時は、アンケート結果のほか、問い合わせや口コミなどを含めてどのデータを分析対象にするのか、分析結果をどの改善業務に使うのかを先に整理しておくことでミスマッチを防げます。
4. 自社に合うアンケートサービスの選び方
アンケートサービスを選ぶ際は、機能の多さだけでなく、自社の運用体制や調査の実施頻度、必要な回答数などから条件を整理することが大切です。ここでは、サービスを絞り込む際に確認したい5つのポイントを紹介します。
過去に紹介した、50の個Webサービスを種類別にしてアンケートツール徹底比較した記事もご参考ください。
4-1. 自社で担当できる作業と工数を整理する
まず、調査設計、設問作成、集計、分析などを自社でどこまで対応できるかを確認します。
社内に調査の知識を持つ担当者がおらず、重要な意思決定に使う調査であれば、設計や分析まで依頼できる調査会社が候補になります。
一方、自社で設問を作成し、結果も集計・分析できるのであれば、セルフ型アンケートツールやフォーム作成ツールを利用することで、外部への委託範囲を抑えられます。
機能を比較する前に、自社で行う作業とサービスに任せる作業を明確に切り分けておくことで、選定の基準が定まります。
4-2. 単発調査か継続調査かを確認する
アンケートの実施頻度でも選び方は変わります。単発の調査と定期的に繰り返す調査では、必要な機能が異なります。
商品コンセプトの評価など単発の調査であれば、その都度必要な対象者や機能を満たせるサービスを選ぶ形になります。
顧客満足度や従業員エンゲージメントのように継続して測定する場合は、調査票の再利用、時系列での比較、複数担当者での管理など、運用を続けやすい仕組みも確認しておく必要があります。
継続調査では、1回あたりの使いやすさだけでなく、同じ調査を繰り返し運用しやすいかも比較ポイントになります。
4-3. 必要な対象者と回答数を確保できるか確認する
アンケートを実施できても、必要な対象者から十分な回答が集まらなければ、目的に合った結果は得られません。
自社の顧客や従業員を対象とする場合は、配信可能な人数と想定される回答数を検討します。
モニターを対象とする調査の場合は、年齢、地域、職業、商品利用経験などの条件で対象者を絞ったうえで、必要な回答数を確保できるかを確認しておいたほうがよいでしょう。
また、スクリーニング調査を行う場合は本調査とは別に、回収数と料金が比較対象となります。
4-4. 回答データの管理・品質に必要な条件を確認する
調査結果を業務や意思決定に利用する場合は、回答データの管理方法や品質も確認します。
たとえば、重複回答や不正回答への対策、回答データのチェック、匿名回答への対応、アクセス権限、データの保存方法などが確認項目です。
顧客情報や従業員情報と回答を紐付ける場合は、自社の個人情報管理やセキュリティ基準に合っているかも確認しておく必要があります。
必要な管理水準は調査内容によって異なるため、扱うデータと利用目的に応じて必要条件を整理することが大切です。
4-5. 料金以外の運用コストまで含めて比較する
サービスを比較する際は、表示されている利用料金だけで判断しないようにします。
アンケートにかかるコストには、サービス利用料やオプション料金だけでなく、設問作成、回答者の管理、データ整理、集計、分析、レポート作成などにかかる社内工数も含まれます。
低価格なツールでも担当者の作業が多ければ、結果として運用負担が大きくなる場合があります。反対に、外部への委託費用が高くても、設計から分析まで任せることで社内工数を減らせるケースもあります。
そのため、サービスの料金に加えて、必要な調査結果を得るまでにかかる総コストで比較することで、費用対効果をより正確に評価できます。
アンケートツールを有料と無料で区別して比較した情報が気になる方はこちらからご確認ください。
5. まとめ|自社で必要な工程を整理してアンケートサービスを選ぼう
アンケートサービスには、調査設計から分析まで任せられる調査会社、担当者自身で調査を進めるセルフ型アンケートツール、手軽な作成・回収に適したフォーム作成ツール、回答を既存データや業務につなげるシステム、集まった声の分析を得意とするVOC活用サービスなどがあります。
重要なのは、機能が多いサービスを選ぶことではなく、自社でどこまで対応でき、どの工程をサービスに任せる必要があるかを整理することです。
そのうえで、調査の実施頻度、必要な対象者と回答数、データ管理、運用にかかる工数やコストまで含めて比較すると、導入候補を無理なく絞り込めます。
QiQUMOでは、自社で用意した対象者へのアンケートとモニターを利用した調査を選択できるため、調査目的に応じて使い分けられます。
まずは実施したい調査の目的と自社の運用体制を整理し、必要な工程を過不足なくカバーできるサービスを選びましょう。
アンケートサービスの比較・選び方に関するFAQ
Q. セルフ型アンケートツールと一般的なフォーム作成ツール(Googleフォーム等)の主な違いは何ですか?
A. 最も大きな違いは「アンケート専用の集計・分析機能」と「外部モニターへの配信可否」です。フォーム作成ツールは申し込みや問い合わせなど幅広い用途に対応しますが、クロス集計やモニター配信には非対応なものが大半です。一方、セルフ型ツールはアンケートに特化しており、複雑な分岐設定、属性別クロス集計、さらには自社リストがない場合のモニター調達まで管理画面上で完結できます。
Q. 調査会社へフル委託する場合と、セルフ型ツールで内製する場合の判断基準はどこですか?
A. 「調査結果の重要度(意思決定の重さ)」と「社内のリサーチノウハウ・工数」で判断します。全社的な事業方針決定や学会・プレスリリース向けなど、厳密な標本設計・高度な統計分析が必要な場合は調査会社が適しています。一方、施策の初期検証や日常的な顧客・社内アンケートなど、スピードと低コストを重視して機動的に回したい場合はセルフ型ツールが最適です。
Q. 料金プランを見る際、利用料以外に考慮すべきコストはありますか?
A. 「社内の運用工数」を考慮する必要があります。ツールの月額料金が安価であっても、設問作成、データクリーニング、集計・グラフ化、レポート作成に多くの社内リソースを割くことになれば、総コストは膨らみます。AIによる設問生成や自動集計・ダッシュボード機能の有無、また必要に応じて一部工程だけを外部委託できるかどうかも含めて総合的に比較することが大切です。