“ハサミいらず”の緩衝材スパスパ、知られざる強みに光をあてる一手とは？｜川上産業株式会社の利用事例

「くうき」を使ったプラスチック資材を展開する川上産業株式会社では、自社製品「スパスパ」の新たな販促戦略を見直すなかで、セルフ型アンケートツール「QiQUMO」を導入しました。

当初は「手でまっすぐ切れる」という利便性に注目していたものの、アンケート結果から思いもよらなかった「開梱しやすさ」という声が浮上。それが次なる販促のヒントへとつながっていきました。本記事では、QiQUMOをどう活用したのか、どんな発見があったのかを、現場担当者の視点でご紹介します。

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目次

• 消費者の声を聞くためにアンケートを実施
• 事前スクリーリングで約600名のサービス利用者を獲得
• 意外な強みに気づかされたアンケート結果
• QiQUMOで変わった“提案のしやすさ”
• 一般消費者の声を聞く“あたりまえ”を後押し

消費者の声を聞くためにアンケートを実施

ーーQiQUMOを活用してアンケートを行うに至った背景を教えてください。

私たちはこれまで、企業向けに製品を届けることが多く、一般消費者の声を直接聞く機会は限られていました。

ですが、「スパスパ」は、フリマアプリで個人が気軽に梱包するシーンを想定した新しい商品のため、実際に販売を進める中で、「これは自分たちの感覚だけでは足りないな」と感じていたんです。

たまたまクロス・マーケティングさんに別件で調査を依頼していたところ、「それならQiQUMOを使ってみては？」と提案をいただきました。もともと“ユーザーの本音”を聞くことに関心があったので、すぐに試してみようと動きました。

事前スクリーリングで約600名のサービス利用者を獲得

ーー今回どのような対象に、どのような設問で調査を実施されましたか？

最初は「どこまで深く聞けるかな？」と少し不安もありました。でも実際に使ってみると、対象設定も設問設計もすごくシンプル。今回は、プチプチ利用経験のある人を母集団とし、スクリーニング含めて約2,000人に配信、そこから598人の回答を得ました。

設問は4つに絞り込みました。

• プチプチを買ったことがあるか（スクリーニング）
• 梱包時に不便を感じたことはあるか
• 開梱時に困った経験があるか
• 「スパスパ」という商品を知っているかどうか

特に意識したのは、“わかりやすく、でも先入観を持たせない”言葉選び。例えば「開梱に手間を感じたことはありますか？」という一文にも、何度か言い回しを変えて試しました。

意外な強みに気づかされたアンケート結果

ーー得られた結果をどのように活用されたのでしょうか？

もともとは、「ハサミを使わなくても手でまっすぐ切れる」というのがスパスパの売りでした。なので、そこをどう伝えていくかを考えていたんです。でもアンケートの結果、目立ってきたのは「開けるときに楽だった」「中身を傷つけにくい」という声でした。

実は、開梱側のメリットって、あまり意識していなかったんです。だけど、「荷物を開けるときにカッターで中身を傷つけてしまった経験がある」という方が想像以上に多かった。そこに、“梱包材としての安心感”があるという新しい見方を得られました。

さらに、「スパスパ」という商品名の認知度が低いことも明らかに。そこから、PR文や商品説明での伝え方、販促物の構成など、細かい部分をいろいろと見直し始めています。

QiQUMOで変わった“提案のしやすさ”

ーーQiQUMOを使ってみて、実務面で良かった点はありますか？

大きかったのは、「ちゃんと根拠をもって提案できるようになった」ということです。今までは「なんとなくこう思う」「たぶんこうだろう」という話しかできなかったのが、データがあるだけで、上司の反応もまったく違うんです。

たとえば、「これ、スパスパの売り文句変えたほうがいいんじゃないですか」と言ったときに、「その根拠は？」と聞かれて困ることがありました。でも、QiQUMOで集めたデータを一緒に見せれば、一発で通るようになったこともあります。

また、QiQUMOのアンケート作成画面はとても直感的で、社内でも「これなら使えそう」とすぐに馴染めました。最初に試してみたら「あれ、意外とすぐできるな」と感じたのが印象的でしたね。

一般消費者の声を聞く“あたりまえ”を後押し

ーーQiQUMOをどんな企業におすすめしたいですか？

特におすすめしたいのは、「一般の声を聞きたいけど、どうしていいか分からない」と感じている企業です。私たちもまさにそうでしたし、最初は「ちょっと手間かかりそう」「予算合うかな」と心配していました。でも実際には、驚くほどスムーズで、すぐに現場の意思決定に役立ちました。

“スパスパ”のように、日常の小さな行動に関わる商品って、現場では見えづらい不満や期待がたくさんあるんですよね。QiQUMOは、そういう“ささやかな気づき”を可視化してくれるツール。私たち自身、「これからも定期的に使っていきたいね」と話しているところです。

製品開発でも販促でも、「自分たちの視点だけで考える」ことの限界を感じたら、一度試してみる価値があると思います。